油断していると怖いみかんのアレルギー　原因から対処法まで！

みかんアレルギー。　この言葉を聞きなれない方も多いかもしれません。　しかし、みかんの仲間であるオレンジはアレルギーを起こしやすい20品目に含まれており、全く起こらないというわけではありません。　まずはみかんアレルギーの原因となるものについて紹介します。

白い花を咲かせたみかん

イネの開花の様子

みかんだけではありませんが、果物によるアレルギーは花粉にも反応するので花粉症とも密接な関係があります。　また、【交差抗原】という現象があって、2種類以上のアレルゲンに反応してしまう場合があります。　みかんの場合はイネ科と交差し、例えば、イネ科の他の花粉症をもっている場合、その後みかんを食べるとアレルギー反応を起こしだしたりします。果物そのもののアミノ酸配列は花粉と同様と言え、花粉症の方はこの交差抗原に気を付けましょう。

輸入品は特に気を付けたいのですが、オレンジやみかんによく使用されるポストハーベストという農薬があります。　虫害やカビを防ぐために使用されるものですが、これがみかんアレルギーなどの発症に深く関わっていることが多く指摘されています。

また、加工品でもみかんやオレンジの皮を使うものは含まれている場合もあるので注意しましょう！

みかんアレルギーでまず起こるのが、みかんを食べることで一番最初に触れる口腔内でのアレルギー反応です。　具体的には、かゆみ、赤く腫れたり、喉の奥の違和感として感じる場合も多くあります。大人は花粉症からの口腔アレルギーの発症が多く、逆に幼い子供は同じ食品この場合はみかんを繰り返し多量に食べることでアレルギーが起こります。

次に現れるのが下痢、吐き気などです。　このような症状が出た場合はすぐに食べるのをやめることが大切で、特に小さなお子さんは、もともと便が水っぽいので下痢には気づきにくく注意が必要です。

たかがみかんと侮ってはいけません！　上記の症状に加えて最悪の場合はアナフェラキシーショックを起こします。　こうなってしまったら早めに対処しないと命にかかわりますので、一度でも起こしたことのある方は病院できちんと診断を受けてください。

みかんのアレルギー症状を感じた場合は、まずは血液検査です。　血液検査では血中のＩｇＥ抗体の量をしらべ、その数値からアレルギーかどうかを判断します。　しかし、デメリットもあって、口腔アレルギーの場合は陰性と結果が出てしまうこともありうのみにせずに、他の検査方法と併用したりしましょう。

血液検査以外のアレルギー検査では、食物経口負荷試験があります。　字の通り直接みかんを食べての診断ですので非常に正確で、また病院で行うので万が一症状がでてもすぐに対処してくれます。　

血液検査に比べて費用の負担の少ない検査で、アレルゲンそのもので行われないのでリスクも軽減できますし、みかん以外の他のアレルギーについても幅広く対応しています。20分程度で結果が出るので、時間的にも大きなメリットがあります。

結論から言うとまず完治することはありません。　交差抗原もありますし、もしもみかんアレルギーが治ってもまたそのせいで再発する可能性が高く、またそれを避けて生活するのは非常に困難だからです。　また特効薬もありません。

離乳食にもよく使われるみかんですが、赤ちゃんは自分で意思表示がしにくいこともあり注意が必要です。　食後すぐに口周りが赤くなっていないか、かゆみはないかなどよく観察してあげましょう。　また、最初はアレルギーの出にくい加熱したものや、与える量も少量からにしてあげます。

いかがでしょうか？　みかんアレルギーは比較的アレルギーとしては少ないですが、一度なってしまうと長い付き合いとなってしまいます。　上記の事を参考にして日常生活に役立ててください！