卵の賞味期限はどれくらい?正しく理解して上手に卵を食べよう!
2015/12/08
盛戸未来
日中の気温が上がってくると気になるのが食中毒!!食品が傷みやすい季節の到来です。中でも「サルモネラ菌」という恐ろしい響きに不安を感じる卵の賞味期限。卵の賞味期限の設定基準は??新鮮な卵の選び方は??卵の保管方法から使い方まで!!卵の食中毒対策を徹底調査!!
「○月○日までに食べきらなきゃ!!」とあまり深く考えず、なんとなく確認している食品の期限表示。実は、「賞味期限」と「消費期限」という2種類の表示があるのをご存知ですか??この二つは、ちゃんと意味があって使い分けられているのです。ここでもう一度、違いをおさらいしてみましょう。
賞味期限はスナック菓子や缶詰など、冷蔵や常温で保存がきく食品に表示してあります。開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、「おいしく食べられる期限」のこと。つまり、賞味期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるというわけではありません。
消費期限はお弁当やお惣菜、生菓子など傷みやすい食品に表示されます。開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、「食べても安全な期限」を示しています。つまり、消費期限を過ぎたら食べない方がよい!!ということです。
今まで「賞味期限」を過ぎたものは破棄していたという方!!この違いを理解すれば、食品の無駄なロスを防ぐことができますね♪
卵に表示されているのは「賞味期限」。意外にも卵は日持ちが良い食品です。無菌状態でしっかりと殻に包まれているなら、簡単に腐ってしまうものではありません。
卵の賞味期限は、「生で食べることのできる期限」を表示したものです。
でもよく耳にする「サルモネラ菌」。これは食中毒を引き起こす菌の一つ。なんだかとってもヤバそう…賞味期限の設定基準は大丈夫?!と不安な方も多いでしょう。
たまごのサルモネラ菌の汚染率は0.03%程度といわれ、極めて低いものです。また、店頭に並ぶ卵は全て消毒・殺菌されています。
卵に表示されている賞味期限は、万が一、卵の中にサルモネラ菌が存在した場合でも、食中毒対策上から食用とすることが可能な期間を設定しています。これは科学的根拠に基づいて設定されたもの。
サルモネラがほとんど増殖することはない冷蔵保存下で夏期なら7~10日、春秋期は2週間程度となっています。
十分余裕をもって設定された卵の賞味期限は、私たちが安心して「卵を生で食べることができる期限」♪
つまり、卵は賞味期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。加熱調理をすれば大丈夫!!しかし、ひびが入っているたまごは注意が必要です。生食を避け、加熱調理をしてから食べるようにしましょう。
賞味期限が過ぎた卵でも、加熱調理すれば食べられることは分かりました。でもいつまで食べられるのかが気になるところ。これについてはいろいろな意見があるようです。また季節や保管状態によっても条件が変わってくるでしょう。しかし、一般的に「賞味期限が切れても1ヶ月以内なら大丈夫」という意見が多いようです。
半熟は避け、中までしっかりと火を通しましょう。あくまでも自己判断、自己責任!!少しでも異変を感じたら使わないのが無難です。
茹で卵にする際、中が半熟の状態で残らないよう約12~13分茹でるようにしましょう。
半熟トロトロの卵がたっぷり乗ったオムライスは絶品。しかし、賞味期限切れの卵を使う場合は、薄焼きにするのがお勧めです。どこか懐かしい昔ながらのオムライスの味がします。どうしてもふわふわ卵のオムライスが食べたいという方は、賞味期限内の卵を使いましょう。
賞味期限が過ぎた卵は、手作りマヨネーズやタルタルソース等、生卵を使用するソース類には使えません。賞味期限切れの卵を使った調味料を温かい料理にかけると、料理全体に菌が回ってしまいます。…考えただけでゾッとしますね。
クッキーやマフィン、ホットケーキなど、しっかりオーブンで焼き上げる焼き菓子なら賞味期限が過ぎた卵でも安心です。こんがりと香ばしいおやつ作りに活用してみましょう。
「賞味期限」内の卵であれば問題なく生で食べることができる。…とはいえ、より安全で新鮮な卵を選びたいですね。覚えておくと良い卵を選ぶ時のチェックポイントを見てみましょう♪
産まれてすぐ10度以下で保管した卵は、仮にサルモネラ菌がいたとしても、60日間程度であれば食中毒レベルまで増殖することはありません。しかし36度で保管すると、1日で食中毒が起きるレベルまで増殖してしまうのです!!スーパーやコンビニで卵を買うときは、常温販売の卵はNG!!必ずきちんと温度管理されている卵を買うようにしましょう。
いつ生まれた卵か、明確に表記された卵はより安心な卵と言えるでしょう。因みに
・【産卵日】…鶏が卵を生んだ日
・【集卵日】…生まれた卵を集めた日。
・【パック日】…集卵された卵が、包装された日。
となっています。この点を意識してスーパーの卵を見てみると、賞味期限の表示しかないものがほとんど。それぞれの意味を正しく把握し、より良い卵を選びたいものですね。
狭いケージでぎゅうぎゅう詰めに飼育された鶏は病気になりやすく、環境も不衛生。ストレスいっぱいの鶏より、屋外で自由にのびのびと育てられた鶏の方が、より良い卵を産めることは明らかですね。
また、輸入したトウモロコシや遺伝子組み換えの飼料等で育った鶏でないか…どんな餌を食べて育ったかもチェックポイントです。
割ったときに卵黄がこんもりと盛り上がり、卵白が二層にはっきり分かれている卵は新鮮な卵。判断する基準にできますね。
水洗いは、殻の気孔から雑菌が入る恐れがある為避けましょう。
卵を冷蔵庫の卵ケースに収納する際、バランスや安定を考え、丸い方を下に、細長い方を上に向けて保管していませんか?!
しかしこの向きは実は逆!!卵は大きく丸い方で呼吸をしています。この面を下にしてしまうと、卵は呼吸ができずに鮮度が落ちてしまうのです。細長い方を下に向け保管しましょう。
また、冷蔵庫は常に10度以下に保ち、いつも清潔な状態で保管することも大切です。
卵は購入した順に使用。日付を記入したマスキングテープを貼っておくなど、購入日 が分かるように工夫しましょう。
賞味期限」は安心のメッセージ。過度に心配する必要はありません。期限表示の意味を正しく理解し、貴重な食品を無駄にせず最後まで美味しく頂きましょう。
しかし卵は生きた食材。一つ一つに個性があり、どのように保管するかによっても条件は大きく変わってきます。賞味期限を過ぎた卵を食べる場合は、あくまでも自己責任で。商品を選ぶ段階からあなたの食中毒対策は始まっています。安心して食べられる、より良い品質の卵を賢く選びたいものです。
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