2016/05/23
小麦粉といっても~強力粉!薄力粉!中力粉!この違いはなに???
私達の食生活の中に当たり前のようにある小麦粉!一口に小麦粉といってもスーパーに行けば薄力粉はもちろん強力粉や中力粉など種類も豊富にあります。さて、ではどの種類の小麦粉をどんな料理に使うとよいのか?薄力粉と強力粉の違い、また中力粉との違いは何?調べてみましょう♪
小麦粉になるのは「胚乳」という部分で、主に成分は糖質(でんぷん)とたんぱく質です。
「表皮」はミネラルと繊維質が多く”ふすま”と呼ばれています。「胚芽」の部分は脂質・たんぱく質・ミネラル・ビタミンを含み、栄養補助食品として使われます。
このようにひと粒の小麦からも部分によって違う栄養素がとれるのですね。
小麦の違い
小麦には種類があり、含まれているタンパク質の量やグルテンの性質などの違いにより大きく4つに分類されます。「硬質小麦」「中間質小麦」「軟質小麦」「デュラム小麦」です
強力粉は「硬質小麦」を原料とし、たんぱく質の割合が12%以上と多く、弾力性、粘りが強い性質があります。薄力粉は「軟質小麦」を原料とした粒度の細かい「小麦粉」で、たんぱく質の割合が8.5%以下と少なく、弾力性、粘りが少ないです。また中力粉は「中間質小麦」を原料とした「小麦粉」で、たんぱく質の割合は9%前後、「強力粉」と「薄力粉」の中間の性質を持ちます。
小麦粉の違いは、主に小麦の種類と小麦たんぱく(グルテン)の力にあるようです。
薄力粉
私たちが小麦粉と言えば真っ先に手に取るであろう薄力粉は、粒度が細かくグルテンの割合が少ないので、お菓子、天ぷら、お好み焼きなどさっくりとした食感の料理に向いているといえそうです。
その他の料理にもつなぎとして使ったり、薄力粉の用途は色々たくさんあります。
強力粉
強力粉は小麦粉の中でも、たんぱく質の割合が多く、捏ねることで粘り気が強く弾力のある、もちもちとした食感になるので、パンやピザなどに向いているようです。
中力粉
薄力粉と強力粉の中間の性質を持つ中力粉は、主にうどんなどめん類に向いているようです。
このように、小麦粉の種類の違いを使い分けることで、サクッとしたお菓子やもっちりしたパン、つるつるでコシのあるうどん♪色んな料理をおいしく食べることができるのですね。
また、小麦粉の中には前の3つの他に、デュラムセモリナ粉という種類があり、パスタ用の小麦粉として多くのパスタに使われています。デュラムという小麦が原料の強力粉ですが、違いは超硬質でとてもコシのあるパスタができます。
国産の小麦粉は中力粉が主なため、日本のパン作りには外国産の小麦粉(強力粉)が多く使用されています。
アメリカ産小麦粉は地区によって小麦粉の品質に違いがあり、分類の仕方はストレート粉、ロング・パテント粉という分類が主流のようです。フランス産小麦粉は、小麦粉を灰分量の違いによっていくつかのタイプに分類しています。(灰分とは小麦に含まれるミネラルのことです)
お菓子に薄力粉を使用する場合、サクサクさせたいしっとりさせたいなど、食感の違いやお菓子の種類によって薄力粉を使い分けると美味しいお菓子ができるようです。産地やたんぱく質含量、灰分によって食感の違いがあります。お菓子を作るとき、違いを考えて小麦粉(薄力粉)を選んだり、お店でも、どんな小麦粉(薄力粉)を使用しているのかを考えながら、自分の好みのお菓子を探すのもいいですね。
素朴な風味とザクザク食感が美味しいスコーンやクッキーに合う薄力粉は♪
例えばクーヘンという薄力粉はざっくりとした食感と、噛めば噛むほど小麦の旨味を感じる薄力粉。クッキー、スコーン、タルト生地などの、粉とバターが中心のレシピに特に向いているそうです。
小麦粉の甘味が感じられる薄力粉♪
ドルチェという薄力粉は「粉がおいしい!」と感じることができ、ほんのり甘い小麦の味わいが生かせるクッキーやマフィンなどの焼き菓子におすすめだそう。
定番といわれる薄力粉♪
そして定番の薄力粉スーパーバイオレット!お店では勿論、スポンジ生地でもクッキーでも万能でお菓子作り初心者さん向きの薄力粉です。
薄力粉の違いをみるだけでも奥が深いですね。国産や外国産、ブレンドされた薄力粉もあります。色んな違いを気に留めて薄力粉を選んでみるのも、料理の幅が広がるかもしれません。
パンは小麦粉・イースト・水・塩が基本原料です。
小麦粉に含まれるたんぱく質はグルテニンとグリアジンと呼ばれるもので、小麦粉と水が混ざり合うことで、グルテンという粘り気のある組織を形成します。
グルテンの働きは、イーストが発酵した際に生じる炭酸ガス(二酸化炭素)を閉じ込めることで、それによってパンがふっくらと焼き上がります。このグルテンの量の違いでパンの種類もかわってきます。
たんぱく質の量の違いでパンの種類も違いが出てきます。グルテンが多いものは食パンのようにふわふわしたパン。逆に少ないものはフランスパンのようにしっかりとして小麦の旨味がわかるパンといったような違いがあります。
小麦粉の色んな違いを見てきました。「薄力粉」「強力粉」など種類の違い、また日本と外国での分類の仕方の違い。料理の用途の違いによって「薄力粉」など種類を使い分けたり、「薄力粉」「強力粉」の中でも産地やたんぱく質量や灰分量の違いで風味や食感の違いがあること。
残ってしまって賞味期限が切れてしまった小麦粉はお掃除にも使えるそうで、油汚れにきくそうです。まだまだ調べれば色んな可能性や使い道、違いがありそうです。