意外に知らない?「山芋」と「長芋」って同じもの?違うもの?
「長芋」と「山芋」ってよく聞く食材ですが、違いってご存知ですか?なんとなく使っている言葉ですが、そもそも違うものなの?同じものなの??といった今更誰も教えてくれない「山芋」と「長芋」の素朴な疑問を解決します!これであなたも芋マスター!
山芋」と言えば居酒屋でよく目にする山芋鉄板、「長芋」と言えばそのまま短冊切りにして醤油を垂らして食べればシャキシャキしておいしいですよね。
「山芋」と「長芋」は山芋好きにはかかせない素材のひとつですね。
今回は「山芋」と「長芋」の違い等についてお話をします。
「山芋」とは正式には「ヤマノイモ」で、山で自生する「自然薯」のことなどを指します。
「山芋」である自然薯は日本原産で、独特な味わいで風味がよく、粘り気が強いです。
一方、「長芋」は中国原産で、日本では栽培された芋になります。「長芋」の調理方法はさまざまで、すりおろして「とろろ」として食べられることもありますが、「山芋」と比べると水分が多く粘り気が弱いため、シャキシャキとした食感が楽しる「短冊切り」の形で食べられることが多いようです。
また、「大和芋」というのは、中国原産で、「長芋」の分類に入る芋で、お店でも良く見かけます。「大和芋」は粘り気が強く、すりおろして「とろろ」や「お好み焼きのつなぎ」にしたり、「揚げ物」や「ソテー」にして食べられることが多いです。
これら、「山芋」、「長芋」、「大和芋」の総称はヤマノイモ科で、どの芋も別種の「ヤマイモ」ということになります。
やっかい事に、関東と関西では、「大和芋」と呼ぶ芋の種類が違うようです。「関東の大和芋」は、「いちょう芋」という「長芋」の先がイチョウの葉みたいになった芋、「関西の大和芋」は「つくね芋」というジャガイモを大きくしたような芋の事を言います。
粘り気は、「関西の大和芋」の方が少し強い様です。混乱を避けるため、ここでは「関東の大和芋」前提ですすめます。
実は、上の表に書いた特徴以外に、どの芋が一番美味しいと批評された物が見つかりませんでした。
私は、「山芋」、「長芋」、「大和芋」全部食べたことはありますが、 「とろろ」は味付けしてありましたし、比較して食べていないので答えられません。よって、個人の好みにもよりますが、長芋などに大きな差はないと思われます。
しかし、「長芋」、「大和芋」が栽培された芋に対して、「山芋」は天然の芋なので、希少価値高く、ワンランク上の位置づけだと思います。また、風味が豊かなので味付けをしないでいただくことができ、ダイエットやヘルシー食品としても人気を得ているようです。
栄養価の違いはほとんどないようです。
しかし、細かい栄養成分を見ていくと、少しだけ差があるようです。それは「水分量」と「カリウム」という成分の差です。
「長芋」は山芋類の中でも比較的水分量が多く、「大和芋」は芋類の中でカリウムの量が最も多かったです。カリウムには利尿作用があり、むくみ解消に効きます。水分量が多い「長芋」は夏バテ防止、冬は乾燥する季節なので乾燥肌改善になりますね。
山芋類には多くの消化酵素が含まれ、この消化酵素にはタンパク質の代謝を助け、栄養の吸収率を上げる効果があります。
また、山芋類と言えば、あのネバネバが特徴です、あのネバネバ成分は「ムチン」と呼ばれ、ムチンは胃腸の調子を整える力があり便秘改善に効果的なうえ、抗ウィルス作用もあり、細胞を活性化させる力もあるため老化・肌荒れ改善にも効きます。しかし、加熱するとこのネバネバも多くの栄養素と共に失われてしまいます。効果的に摂るということならば、生でいただくことをお勧めします。
山芋」と「長芋」の価格はかなり違います。
天然物の「山芋」の自然薯は高く、「山芋」が約4000円だとしたら、同じ重さの「長芋」は、約1000円、 「大和芋」は、約1500円~2000円位です。
スーパーでよく見かける山芋類は、「長芋」と「大和芋」なので、やはり「山芋」は希少価値が高い芋なんですね。
「山芋」と「長芋」の違いはいかがでしたでしょうか?
全て「山芋」と呼ぶのもあながち間違ってはいないのですね。
「山芋」「長芋」は健康・ダイエットにも良い野菜なので、どんどん取り入れていきたいですね!
長芋をおろすときは、手荒れには注意しましょう*