2016/04/22
サクラ。
2016/03/07 更新
やきもの好きの日本人は、昔から、その特徴に応じて、「陶器」と「磁器」を上手に使い分けていました。陶器は、「つちもの」とも呼ばれ、やわらかで、素朴な印象です。磁器は、澄んだ白の美しさに加え、硬質で繊細なイメージです。陶器・磁器どちらも魅力ある器ですね。
原料と製法によって「陶器」と「磁器」に分けられることをご存じでしょうか?
やきものに適した原料が見つかると、窯が築かれてその産地ごとに特徴のあるやきものが生まれました。産地名により「・・焼」と呼ばれ、現代まで続いています。
磁器は、日本の「伊万里焼」、西洋の「マイセン」などが有名です。透き通るような白い素地にガラスでコーティングしたような美しい光沢が特徴です。
有田焼などは陶磁器として両方の生産があります。
一般には耐火度が高く可塑性に富んだ粘土 (陶土) を原料として成形し,これを釉 (うわぐすり) でおおい低火度で焼成したもの。素地は吸水性があるが,釉で水などの液体の浸透性を防いでいる。
銅,鉄,マンガンなどの酸化金属を釉呈色料として使っている。
代表的な産地:益子焼、織部焼、志野焼、唐津焼、萩焼、薩摩焼
陶器茶碗
粘土を使用し焼成温度が土器より高く、非透光性で若干の吸水性がある焼き物を陶器といいます。
暖かみのある質感で、磁器より低い温度1000~1200度前後で焼かれています。 温度差に強く熱くなりにくく冷めにくいのが特徴です。 シミや匂いがつきやすく、欠けやすいのが難点です。
遠州切形茶碗
静岡県島田市金谷は、昔この一帯が「遠江国質侶庄金屋郷」と呼ばれる朝廷の御料地でした。その地名から、志戸呂焼(しどろやき)と名付けられました。
こちらは「古九谷」青(緑)・黄・赤・紫・紺青の五彩を使ってます(350年前)
九谷焼の特徴は、「呉須(ごす)」とよばれる藍青色で線描きし、「五彩-ごさい-」とよばれる、赤・黄・緑・紫・紺 青の5色での絵の具を厚く盛り上げて塗る彩法です。 絵柄は山水、花鳥、など絵画的で大胆な上絵付けがなされており、力強い印象を与えます。
越前焼は同じ六古窯である常滑焼の影響を受けて始まり、鎌倉中期以降、次第に越前の特徴を出し始め、鉄分の多い土を使い、肌色は黒灰色から赤褐色まで変化し、黄緑色の自然釉が流れ落ちる美しさが大きな特徴となりました。
陶器 美濃焼
美濃焼は国内陶磁器シェア半分以上であり、
中でも岐阜県土岐市が陶磁器生産日本一です。
美濃焼:国宝 卯花墻(うのはながき)
陶器志野茶碗 銘卯花墻
日本で焼かれた茶碗で国宝に指定されているのは、本阿弥光悦の白楽茶碗(銘不二山)と、この卯花墻の2碗のみである。共に陶器です
深い緑色が印象的な 「織部」
千利休の高弟でもあった古田織部により作られた焼物。
深い緑色の緑釉と豊かな創造性に富んだ個性的な形、幾何学的紋様化された装飾が特徴的です。
ほのかな薄紅色の焼物 「志野」
たっぷりと長石釉が施された気泡状の肌にほのかな薄紅色がにじみ出た、独特の焼物。
愛知県瀬戸市。
「瀬戸物」と呼ばれるほど、昔は瀬戸焼が陶器の代名詞でした。
信楽焼(しがらきやき)は、滋賀県甲賀市信楽を中心に作られる炻器で、日本六古窯のひとつです。付近から良質の陶土がでる土地柄で、信楽特有の土味を発揮し、登窯、窖窯の焼成によって温かみのある火色(緋色)の発色と自然釉によるビードロ釉と焦げの味わいに特色づけられ、土と炎が織りなす芸術として“わび・さび”の趣を今に伝えている。
信楽焼は「たぬき」が有名ですね♪
ろくろを用いず手作りで成形した低温焼成の軟質陶器です。特に楽家の茶陶をさす場合が多く、水差し、向付 (むこうづけ) 、皿などもあるが茶碗が主です。通常は黒楽と赤楽の2種類です。千利休の指導によって初代長次郎が創始し,聚楽焼と呼ばれました。
備前焼は、岡山県備前市伊部(いんべ)地区周辺を産地とする焼き物です。
釉薬を一切使用せず、1200〜1300度の高温で焼成する焼締め陶です。
土の性質や、窯への詰め方や窯の温度の変化、焼成時の灰や炭などによって生み出される備前焼は、一つとして同じ色、同じ模様にはなりません。
萩焼(はぎやき)は山口県萩市一帯で焼かれる陶器。一部長門市・山口市にも窯元がある。長門市で焼かれる萩焼は、特に深川萩(ふかわはぎ)と呼ばれる。
日本では江戸時代初期に、有田で帰化朝鮮陶工李三平によって始められたといわれる。
清水焼(きよみずやき)は、京都を代表する伝統工芸品のひとつで、清水寺に向かう清水坂界隈の窯元で焼かれていた焼き物をそう言っていたのが始まりです。
現在では、京都市東山区・山科区の清水焼団地・宇治市の炭山などで生産されているものをまとめて「清水焼」と呼んでいます。
18世紀に作られたと見られる有田焼(伊万里焼)
有田焼(ありたやき)は、佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器です。その積み出しが伊万里港からされていたことから、「伊万里(いまり)」や伊万里焼とも呼ばれる。
製造時期、様式などにより、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手(きんらんで)などに大別されます。
初期伊万里様式
初期の古伊万里のことで、有田焼が始まった1610年代~1650年頃までの作品を指す磁器です。
柿右衛門様式
落ち着いた赤を基調とする優美な色彩が特徴で、この色彩美をより一層引き立てるのが、濁手(にごしで)とよばれる温かみのある乳白色の生地の磁器。
鍋島様式
幅広の高台からしなやかにのびる流麗なライン。一線一画さえもおろそかにしない精緻を極めた絵付け。計算しつくされた緻密な紋様の磁器です。
古伊万里様式
海外向けと国内向けの二つの顔をもつ。海外向けは17?18世紀ヨーロッパで愛好されたバロック・ロココの美と色絵磁器が融合し、洋風化、様式化された紋様と色使いが特徴の磁器です。
陶器の特徴
「土もの」といわれる「陶器」は、陶土とよばれる粘土、つまり土が主な原料です。
・たたいた時:出る音 にぶい、低い音
・原 料:陶土(粘土)が主
・透 明 度:なし(光が透き通らない)
・吸 水 性:吸水性多孔性なので水が浸透する。
しかし釉薬がかけてあるので、水を通さないのが普通。・色 合 い:多くが淡い色
・素 地:焼がやわらかく、質が荒く多孔性
磁器の特徴
「石もの」といわれる「磁器」は、陶石とよばれる岩石が主な原料となります。
・たたいた時出る音:金属的な澄んだ高い音
・原 料:陶石を粉砕した石粉が主
・透 明 度:あり(光が透き通る)
・色 合 い:純白色
・吸 水 性:ほとんど水を通さない
・素 地:焼が固く、質が緻密で気孔が少ない。
長さは「寸」で表します。一寸は約3cmです。
普段づかいの平皿は、五寸以下の小皿から八寸以上の大皿まで約3cm刻みで作られているのが一般的です。
鉢
深さのある鉢は一般的には3つに分類し、直径12cm以下が小鉢、12~22cmが中鉢、22cm以上が大鉢となります。
1.益子陶器市
益子焼で有名な栃木県益子町で毎年2回、春のゴールデンウィークと秋の文化の日前後に開催。
2.有田陶器市
有田焼で有名な佐賀県有田町で毎年4月29日~5月5日に開催される日本三大陶器まつりのひとつ。
3.土岐美濃焼まつり
400年の伝統ある美濃焼で有名な土岐市で毎年5月3・4・5日に行われる日本3大陶器まつりのひとつ。
4.せともの祭
瀬戸物で有名な愛知県瀬戸市で行われる日本3大陶器まつりのひとつで50万人もの人が訪れます。
5.信楽陶器まつり
狸の置物で有名な信楽焼の産地、滋賀県の甲賀市信楽町一帯で開催される信楽陶器まつり。
世界三大陶磁器◆マイセン◆
【ブルーオニオン】
この呼称は、柘榴(ザクロ)を玉ネギと間違えたため、という説明が定説になっています。
世界三大陶磁器◆ビレロイ&ボッホ ◆
【ニューウェイブ】
旗が風になびいているようなシェイプはパズルのように何通りにもコーディネイトを楽しめ、のせる料理を選びません。
世界三大陶磁器◆◆ロイヤルコペンハーゲン◆
【ブルーフルーテッド】
ブルーフルーテッドはロイヤル コペンハーゲンの工房が開窯されて最初に制作されたディナーサービスでした。
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局