2016/01/13
ががさま
2016/01/12 更新
ササニシキだのコシヒカリだのお米のブランドはいくつも挙げられると思いますが、お米の種類を系統別にきちんと整理出来ますか?実はこの分類法が1通りではなく、成分、稲のタイプ、精米のやり方によっていくつも種類が分かれるのです!
今回、お米の種類を調べたら、お題目の通り、何によって種類分けするのかでいくつも出てくることが分かりました。日本人に一番身近なお米ですが、ジャポニカ米だの、うるち米だの、無洗米だのと聞いたことのあるお米も、お互いどう違うのか分からないところもあります。ここでは、系統別に、何によっての種類なのかはっきりさせながら見ていこうと思います。
お米の種類。
でんぷんの成分名は化学の世界ではアミロース、アミロペクチンという言葉を使いますが、これの含有量で決まる種類です。
うるち米:お米の種類
一般的に食べられているお米のことです。単に「米」と書かれていればうるち米のことを指します。デンプンの成分によってもち米と区別されています。うるち米は15~35%のアミロースと65~85%のアミロペクチンから成り立っています。
見た目からノーマルな形というか大きさをしていますね。
もち米:お米の種類
お餅やお赤飯などを作るときに使うお米です。デンプン質にアミロースが全く含まれずアミロペクチンのみで成り立っています。うるち米と比べて粘り気が強いのが特徴です。
うるち米と違ってでんぷん質にアミロースがまったく含まれず、粘りっこい性質を持つでんぷんアミロペクチンで100%できています。
お米の大元である稲、水稲の種類で分けたものです。
ジャポニカ米:お米の種類
私たち日本人が普段食べているお米です。日本で栽培されているお米のほとんどがジャポニカ米です。形は丸みのある楕円形をしています。熱を加えると粘りけとつやが出ます。炊いたり蒸したりして食べるのが一般的です。
説明不要の、一般の米です。蒸す、炊くのが一番美味しいですね。
インディカ米:お米の種類
細長い形が特徴の通称タイ米と呼ばれるお米です。世界で栽培されている内の実に8割がインディカ米と言われています。粘りけが少なくパサパサとした食感です。そのためジャポニカ米のようにそのまま食べるよりもピラフやカレーなどに使うのに適しています。炊くというよりは鍋で煮て調理するのが一般的です。
世界貿易における”お米の輸出量”ではタイがいつもトップだったと思いましたが、それがこのお米なのですね。
お米の種類。
ジャパニカ米:お米の種類
真ん中がジャパニカ米。左がジャポニカ、右がインディカです。
ジャワ島やインドネシアなどの東南アジアとイタリアやスペインなどで栽培されています。形や粘りけについてはジャポニカ米とインディカ米の中間といったところで粒が大きいのが特徴です。あっさりとした味でリゾットやパエリアに適しています。
ジャワ型イネで、「ジャワニカ米」とも呼びます。熱帯・亜熱帯の地域で栽培されており、イネの背丈が非常に長いものがあり、収穫に苦労するとかしないとか…。
お米の種類。
加工によっても種類が分かれます。精米機でどのように精米するかでいくつか分類されるのですね。
玄米と白米:お米の種類
右が玄米、左が白米です。
玄米とは
稲の果実である籾(もみ)から籾殻(もみがら)を取り除いた状態のもの。周りを糠に覆われているため白くはなく茶色い色をしています。
白米とは
玄米から糠(ぬか)および胚芽(はいが)を取り除いた状態のもの。日本人の食生活において最も親しみのあるお米です。玄米から糠を削り落として白米にする作業を精米と呼びます。白米 = 稲の実の胚乳(はいにゅう)と言えます。
玄米は、白米と比べると糠や胚芽が含まれている分、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでいるため栄養面で優れてて、健康食品でもお馴染みですね。
発芽玄米:お米の種類
発芽玄米とは読んで字のごとく「発芽した玄米」のことです。玄米を約1~2日間一定温度(32℃前後)の水に浸けておくと1mmほどの芽が出てきます。この状態を発芽玄米と呼びます。発芽玄米は通常の玄米よりも豊富な栄養を有しているため大きな注目を集めています。
糠(ぬか)がやわらかくなるため通常の玄米よりも食べやすいので、白米にはないプチプチとした食感も楽しむことができます。発芽の状態で様々な酵素が活性化することので糖質が分解されて甘みが出るということです。結果、通常の玄米よりもぐっと食味が良くなるのです。
お米の種類。
他にも、糠の比率で決まる白米と玄米の中間のような「分つき米」、精米の過程で玄米からさらに肌糠まで除いた「無洗米」があります。
実は、お米の種類は世界で1000種類近くあるといわれています。これはいわゆる品種名別で、おなじみのコシヒカリやアキタコマチ等のいわゆるブランド(商品名)で分けた種類です。
冒頭で触れたようにお米の種類もいくつも分類法によって系統が分かれるので、今回は敢えてこのブランド別の種類は割愛しました。これもまた他日を期したいと思います。
この記事に関する記事
Copyright© 運営事務局