2016/06/07
りーかーまま
プルーンの栄養素として真っ先に思いつくのが鉄分、という人も少なくないかも。実はプルーンに含まれる鉄分は、同じ量のポテチやチョコやポップコーンより少ないのです。それでもプルーンが健康に効果があると言われるのはなぜか?プルーンの栄養と効果について調べてみました。
わたしたちがよく目にするプルーンは、干しブドウを5倍くらいの大きさにしたような黒っぽくて平たいドライフルーツです。ではプルーンはもともとどんな姿をしているのでしょう?
プルーンは乾燥したプラムのことです。プラムはすももや梅、あんずなどプラムと呼ばれる果実の総称ですが、そのうち種をつけたまま干すと発酵してしまう種類はドライフルーツにすることができませんから、干しても発酵しないプラムからプルーンは作られます。
プルーンの外皮は深い紫色をしており、果肉は琥珀色をしています。
プルーンがダイエットや健康に効果があるということは以前から知られていますが、プルーンにはどのような栄養があり、それらにどのような効果が期待できるのかを、まとめました。
プルーンに含まれる栄養素で特に食物繊維は、水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維の二種類が含まれています。
水溶性の食物繊維は主にペクチンで、水分保持力が強く、水に溶けるとどろどろのゲル状に変化します。そして炭水化物の消化吸収を緩やかにする効果があり、また余分な脂質を吸着し排出する効果もあります。
不溶性の食物繊維は水分を吸収すると大きく膨らみ、便のかさが増したり、腸のぜん動運動を活発にして便通を良くし、腸内環境の改善とデトックスに効果があります。
また炭水化物の消化吸収が緩やかになることにより、血糖値の急激な上昇を防ぎ、余分な脂質であるコレステロールを排出するので、生活習慣病を改善する効果もあります。
プルーンに含まれている糖自体も血糖値を上げにくい性質を持つため、プルーンは低GI値食品です。
ビタミン・ミネラルは、体の調子を整えるために大切な働きをします。
プルーンにはビタミンの中でもカロテン、ビタミンA、C、E、B群が豊富に含まれています。カロテン、ビタミンA、C、Eは特に抗酸化作用が強く、活性酸素を抑える効果があります。
わたしたちが食事をしたり体を動かしたり内臓が動くと、体の中では活性酸素が発生します。活性酸素は細胞を酸化させ、それが体の老化につながります。
細胞が酸化しないためには活性酸素の働きを抑えたり、酸化した栄養素を還元化することが必要ですが、プルーンに多く含まれている、カロテンをはじめとする抗酸化作用を持つ栄養素にはその効果があります。
またビタミンB群は健康的な肌や粘膜を丈夫にする効果がありますし、脳の栄養と言われるビタミンで、体を若々しく保ってくれる効果があります。
ミネラルが多く含まれていることも健康のためには大切で、余分な塩分を排出する効果のあるカリウムや、味覚障害を防ぐ亜鉛、鉄分などが、バランスの良い体づくりに効果があります。
赤ワインに含まれるポリフェノールが話題になりましたが、ポリフェノールは紫色の天然の色素で、とても強い抗酸化作用があります。
赤ワインの原料であるブドウと同じ濃い紫色をしているプルーンも同じ色素を持ち、同じく強い抗酸化作用を持っており、活性酸素による細胞の酸化を防ぐ効果があります。。
体の老化を防ぐためには、抗酸化作用を持った栄養素を摂ることが効果的で、カロテンやビタミンとこのポリフェノールの相乗効果によって、プルーンにはより強い老化を防止する効果があるということになるのです。
プルーンと言えば鉄分、貧血改善の効果アリ、と言われているけれど、それほど多くの鉄分は含まれていません。
可食部100gあたりの鉄分量は、果物の中ではレーズンに次いで多いですが、食品全体から見ると魚介類や野菜、肉などに含まれる鉄分量とは比べ物にならないくらい少ないのです。
それでもプルーンの鉄分が注目されたのは、摂取のしやすさによります。栄養素はその含有量だけではなく、摂取のしやすさも効果の違いに関わってきます。
ドライフルーツのプルーンは、携帯することもできますし、それだけをおつまみにすることもできます。肉や野菜にいくら多く鉄分が含まれていても、なかなかプルーンのように、いつでもどこでも簡単に口にすることは難しいのです。
ですから、一度にたくさんの量を食べることはできなくても、朝食やおやつやおつまみに、と少しずつでも食べることができるプルーンの鉄分は、貧血を改善する効果につながります。
こうして見てみると、ダイエットにも効果的だとして注目されたプルーンですが、それだけを食べて健康的な体を手に入れるというものではないようです。
それよりも、プルーンをこれまでの食事に加えて、毎日少しずつ食べることで、効果的に無理なく美しく健康になれるのです。
またプルーンは形状もパウダーからペースト、ホールとさまざまに加工されて市販されており、料理やおやつに効果的に使うことができる便利さもありますし、プルーンの持つ甘みを砂糖に代えて使ったり、脂質に代わる働きをする性質を利用して、パンや肉料理に使うことにより、健康的な食事としての効果もあがります。
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