2016/01/22
Kerokeropone
2016/05/25 更新
原材料のブドウ品種によってワインは個性的で特徴ある味わいとなります。そのブドウ品種ごとの特徴を最大限に引き出すために研究、開発されているのがリーデルのワイングラスです。そんなリーデルのワイングラスの賢い選び方を簡単にご紹介します。
リーデル
1756年に創業した名門のワイングラス ブランドです。(今年で260周年!!)
同じワインでもグラスの形が違うと香りや味わいが変わるという事実に着目し、世界で初めてブドウ品種ごとにワイングラスの理想的な形状を開発したのが『リーデル』です。
オーストリアに本拠を構え、リーデル以外にも2つのブランドを持っています。
1521年創業のドイツの老舗名門ワイングラス ブランドです。
薄くて強いプロユースのワイングラスを製作しています。
最近ではビールグラスのブランドとして人気上昇中です。
1834年創業のドイツの名門ガラス ブランドです。
ここはワイングラスよりもテーブルウェアが中心です。
クリスタル ガラスを使って装飾を施された食器や花瓶などを製作しています。
リーデルの代表作でもあるワイングラス シリーズです。
このシリーズからリーデルはブドウ品種別グラスの開発・製作を始めました。
すべて職人の手作業で作られ、洗練されたシンプルなデザインのワイングラスです。
モダンにリバイバルした『ソムリエ ブラック・タイ シリーズ』、グラスの薄さを追求した『リーデル・スーパーレジェーロ シリーズ』もあります。
価格もなかなか高価で、一脚で約10000円~25000円します。
上記のリーデル ソムリエ シリーズの機能性を受け継ぎながらも、マシンメイドでリーズナブルな価格を実現したワイングラス シリーズです。
その機能性と低価格もあって世界中に普及し、リーデルのベストセラーとなりました。
その発展版として『ヴィノム・エクストララージ シリーズ』や『ヴィノム・エクストリーム シリーズ』もあります。
価格は一脚2500円~4500円と、リーデル ソムリエ シリーズに比べるとかなりリーズナブル!!
上質でバラエティー豊かな『ヴェリタス シリーズ』も同価格帯でラインナップされています。
普段使いで気軽に楽しみたいという方のために製作された、リーデルのカジュアルなシリーズです。
このシリーズはブドウ品種別ではありませんが、とても使い勝手の良いワイングラスが揃っています。
価格も一脚1500円~2000円と、かなり手頃なお値段となっています。
他にも、マシンメイドで美しい引き脚を実現した『グレープ@リーデル シリーズ』や『ヴィティス シリーズ』
パッケージが可愛い『ハート・トゥ・ハート』、ワイングラスに軽く装飾を施した『ワイン シリーズ』
特殊な形の『チロル シリーズ』、『スワル』、『リーデル・オー シリーズ』
などもありますが、今回は省略させていただきます。
人間は舌にある「味蕾」という感覚器官で味を判断します。
すべての種類の味を舌上で同じように感じるわけではありません。
それぞれに味に対する感覚はその味の種類によって舌の感受性が高い部位が異なっており、それぞれの味に特に敏感な舌の部分があります。
ここで注目していただきたいのは『甘味』と『酸味』です。
甘味と酸味はお互いに打ち消し合う関係になります。
同じものでも、より甘く感じたいのであれば舌先で、より酸っぱく感じたいのであれば舌の両脇で味わった方が、その味わいが強調されることになります。
「ピノ ノワール」とは主にフランスの「ブルゴーニュ」地方で栽培されている赤ワイン用のブドウ品種です。
明るめな色合いで透明感と光沢があり、比較的『酸味が強め』で香り高い味わいが特徴です。
※同様の味わいのワインにも応用可能
リーデル ヴィノム シリーズより『ピノ・ノワール(ブルゴーニュ)』
グラスの口の部分がキュッと閉じているのがお分かりいただけますでしょうか?
正直言って飲みにくい形なのですが、それにはもちろん理由があります。
飲みにくい形だからこそ、飲もうとすると静かにゆっくりと線を引くように口に入っていきます。
最初に当たるのは舌の先、つまり甘味を強く感じる部分です。
もともと酸味が強めのワインですから、最初に甘味を感じさせることで酸味を中和するように、リーデルのワイングラスは設計されているのです。
「カベルネ」とは主にカベルネ ソーヴィニヨンのことで、フランスの「ボルドー」地方で栽培されている赤ワイン用のブドウ品種です。
深い色合いと濃厚な凝縮感があり、比較的『酸味が低め』で力強い味わいが特徴です。
※同様の味わいのワインにも応用可能
リーデル ヴィノム シリーズより『カベルネ・ソーヴィニヨン/メルロ(ボルドー)』
先程のブルゴーニュ タイプのワイングラスと比べて、口の部分が滑らかで広めなのがお分かりいただけますでしょうか?
この方が飲みやすい形なのですが、それにももちろん理由があるのです。
飲みやすい形だからこそ、飲もうとすると口の中に一気に流れ込みます。
するとワインは口全体に広がるので、舌の両脇で酸味もしっかり味わうことが出来ます。
もともと酸味が控えめのワインですから、敢えて酸味を感じさせるようにリーデルのワイングラスは設計されているのです。
ブルゴーニュ タイプ、ボルドー タイプの両方に言えることですが、ワイングラスの直径が大きいものの方がワインの芳醇な香りを閉じ込めて香ることが出来るので、より美味しくワインを楽しめます。
そのためには充分な空間を空けておく必要があるので、ワインの注ぎ過ぎはNGです。
画像にあるように、グラスの一番広がっている部分以下にしましょう。
シャンパンやスパークリング ワインのワイングラスは、大きく分けて2種類あります。
リーデル ヴィノム シリーズより『シャンパーニュ』
シャンパンやスパークリング ワインの魅力の一つとして、その立ち昇る「泡」が挙げられます。
その泡を見て楽しむためにあるのが『フルート』と呼ばれる細長いワイングラスです。
最もスタンダードでポピュラーなシャンパン グラスと言えます。
画像のように口先がストレートに広がっているものや、口先がキュッと閉じているものもあります。
それほど気にすることは無いと思いますので、お好みのデザインでお選びください。
リーデル ソムリエ シリーズより『モスカート』
結婚式の披露宴などで「シャンパン タワー」として使われることが多いワイングラスです。
弱発泡性の甘口ワインなどにも使われますが、正直言って自宅での実用性はありません。
白ワイン用のワイングラスは、大きく分けて3種類あります。
リーデル ヴィノム シリーズより『ヴィオニエ/シャルドネ』
最もスタンダードな白ワイン用のワイングラスです。
ちょっと小さめの「ボルドー タイプ」とお考えいただいて構いません。
リーデル ヴィノム シリーズより『オークド・シャルドネ(モンラッシェ)』
樽熟成や乳酸発酵をさせた、しっかりした味わいの白ワイン用ワイングラスです。
ちょっと小さめの「ブルゴーニュ タイプ」とお考えいただいて構いません。
リーデル ヴィノム・エクストリーム シリーズより『ロゼ/アイスワイン(デザート・ワイン)』
甘口のデザート ワインや、ロゼ ワイン用のワイングラスです。
ご自宅ではあまり使う機会も無いと思いますが参考までに・・・。
前述した『ブルゴーニュ タイプ』、『ボルドー タイプ』、『シャンパン タイプ』の3種類で充分です。
白ワイン用のグラスは、赤ワイン用のグラスで代用すれば問題ありません。
もし予算や収納スペースに余裕があれば、上記の『軽めですっきり辛口白ワイン用のワイングラス』をご用意ください。
「飲むワインと同程度の価格のワイングラスを使うのが望ましい」と言われますが、あまり気にしすぎても仕方ありません。
でもちょっといいワイングラスを普段使いしていると、安価なワインを飲む時はより美味しく感じられますし、上級ワインを飲む時にも充分対応できます。
リーデルに限らず、お気に入りの『ちょっといいワイングラス』を揃えてみるのも楽しいですよ。
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