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日本人に最も馴染み深い和食器。その名称と使い方のコツをご紹介

世界各国で様々な食器が使われています。その中でも今回は、日本人にとって最も身近な和食器の名称や、その使い方をご紹介していきたいと思います。ちょっとした使い方のコツを知っているだけで、普段の食卓がとても華やかになりますよ!!

和食器の名称と使い方

私たちの生活の中で最も身近な食器といえば『和食器』です。
和食器は世界でも類をみないほど多様で種類が多いのが特徴です。
それはもう芸術の一分野と言えるでしょう。
ですが、食器は本来美術品ではなく毎日の生活で使用する日常品です。
そんな日常品としての和食器の、名称や使い方をご紹介します。

和食器の名称と使い方① 椀(わん)

円形で深さがあり、片手で持てる器のことです。
日本人にとって最も馴染みある和食器だと思います。
木製は【椀】、陶磁器製は【碗】、金属製は【鋺(かなまり)】と書きます。
使い方としてはご飯や汁物、煮物や丼物など、様々なお料理に使える万能タイプです。
蓋付きのものが多いのでお料理が冷めにくく、蓋を開けた時の演出効果もあります。

和食器の名称と使い方② 鉢(はち)

椀のような深さはありませんが、汁物を盛れないわけではない中深の器のことです。
大小様々なサイズがあり開口部も広いので、多目的に使える食器と言えるでしょう。
使い方としては、大きな鉢であれば煮物などの大皿料理の盛り付けに適しています。
小さな鉢であればちょっとしたお料理の盛り付けや、取り皿としても重宝します。

和食器の名称と使い方③ 皿(さら)

深みがなく浅くて平たい食器を総称して皿と呼ばれます。
一般的に茶碗と並んでもっとも馴染み深い食器ではないでしょうか。
和食器にはそれぞれの料理ごとに適した皿のタイプがあり多種多様です。
それなので使い方を間違えると、せっかくのお料理が台無しになる可能性も。

和食器の名称と使い方④ 向付(むこうづけ)

直径15cm前後の鉢や深皿を総称して向付と呼ばれます。
円形や角型など形状は様々で、中には脚付きのものなどもあります。
使い方としてはお刺身の盛り付けに使うのが一般的です。

和食器の名称と使い方⑤ 猪口

「ちょく」または「ちょこ」と読み、小鉢や小皿の総称です。
使い方としては塩辛などの珍味の盛り付け、醤油受けなどに使われます。
他にも日本酒を飲む時の酒器、蕎麦を食べる時のめんつゆ入れとしても。

和食器の使い方のコツ

和食器の使い方のコツ① 和食器を購入したら・・・

和食器の裏側の底はザラザラしてる場合が多いと思います。
ザラザラしたまま使用すると食卓に傷を付けてしまいます。
細かめの紙ヤスリや小さい砥石で滑らかになるまで磨きましょう。

和食器の使い方のコツ② 土鍋はひび割れしやすいので要注意!!

土鍋を購入したらまずタップリの水をはり、少量のお米や小麦粉を加えて弱火で沸騰させると強度が増します。
外側の水気を完全に拭いてから火にかけないとひび割れします。
土鍋は急激な温度変化に弱いので、空焚きしたり熱いまま水に浸けたりしてもひび割れします。
料理の残りを長時間鍋に入れたままにするのもひび割れします。
※もしひびが入ってしまったら、土鍋でお粥を炊くと、お粥のデンプンがひびに浸透して接着剤になってくれます。

和食器の使い方のコツ③ 食卓での使い方

和食器の使い方のポイントは、バラエティ豊かに使うことです。
食卓に「丸いものだけ」「角のものだけ」を並べても殺風景になってしまいます。
自由に様々な和食器を組み合わせると、食卓が華やかになります。
大きさや形や高さ、食器の素材(陶器や漆器やガラス器など)をバラエティ豊かに並べるのが、和食器の使い方のコツです。

季節によっての和食器の使い方

四季折々の季節感を表現した和食器も多く、季節ごとに器を変える楽しみがあります。
四季の変化を愛する日本人ならでは使い方だといえるでしょう。

新年

普段あまり使わないような、豪華に装飾された和食器が似合います。
祝膳の雰囲気を出すためにも、金や朱や漆で食卓を飾りましょう。

梅や桜や桃といった、春の花をモチーフにした和食器が似合います。
絵柄はもちろん形や色合いも含め、春らしい和食器で季節感を演出しましょう。

清涼感あるガラス器が涼やかで、夏の暑さを忘れさせてくれます。
またカラフルな原色の和食器を使うと、食卓にトロピカルな雰囲気が演出できます。

モミジやイチョウの紅葉を描いた和食器が味覚の秋を感じさせてくれます。
それらの葉の形をした和食器も多いので、この季節にぜひ使ってみてください。

どっしりした陶器の器を使うと土の温かさを感じられて、冬の寒さが和らぎます。
また無地の白い和食器も、お料理がとても映えるのでおすすめです。

和食器の使い方 実践編①

和食器の使い方には幾つかのルールがあるのをご存知ですか?
特に和食器は置き方が難しく、どちらが正面になるのか分からない場合もあると思います。
そこで、置き方の代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

木目が見えるような器は、木目を横に。

文様が描いてある器は、その文様が正しく見える位置が正面。

天地が分からない文様は、最も色彩豊か(派手・華やか)な箇所が正面。

つかみどころのない器は、高低差を見て低いほうが正面。

葉皿は葉先を向こう側か、左に向ける。

円形の曲げ物は、つなぎ目が手前

角型の曲げ物は、つなぎ目が向こう

和食器の使い方 実践編②

せっかく和食器の使い方が分かっても、お料理の盛り付け方が悪ければ台無しです。
そこでここでは和食の美しい盛り付け方のコツをご紹介します。

お料理に立体感を出す

お料理というものはベタリと平面に盛り付けると食欲が湧きません。
こんもり小高く盛ると美味しそうに見えるものです。
箸を使うという点においても、その方が食べやすいと思います。

盛り過ぎない

盛り過ぎて「山盛り」になってしまうと品が悪くなってしまいます。
和食器の大きさに対して約6割は余白にした方が、お料理が上品に見えます。
器に充分な空間を空けて品良く盛り付けましょう。

角には丸、丸には角

丸い器に丸いお料理を盛っても見栄えが悪くなってしまいます。
鋭角な線を持たせて三角を描くのが、丸い器にお料理を盛り付けるコツです。
同様に角の器に鋭角な線がある料理を盛るとギスギスしてしまいます。
円を基調として盛り付けると、お料理に柔らかさが出てきます。

和食器の名称と使い方 まとめ

いかがでしたでしょうか?
和食器には様々な種類があり、またそれぞれ違う使い方をします。
でもテーブルコーディネートに「決まり」はありません。
皆さんの「センス」で、華やかな食卓を演出してみてください。

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