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    あなたもあるかも?知っておこう、いかアレルギーの種類と対処法

    私たちが食べているものにはたくさんのアレルゲンがあります。実はいかもそのひとつなんです。アレルギーの反応の種類と、もしものときの対処法は知っておいて損はありません。これを期に、いかのアレルギーについてちょっと勉強してみてください。

    いかのアレルギーの原因

    いかアレルギーの原因はトロポミオシンというたんぱく質です。
    すべての生物が持っているたんぱく質で、筋収縮をするのに重要な役割をもっています。

    しかし、このたんぱく質が人体に影響を与えるのは、甲殻類と昆虫類だけです。
    いかアレルギーの方は、えび、たこ、シャコ、貝類といった甲殻類アレルギーがある可能性があるのでご注意ください。

    いかのアレルギーが現れる時間

    いかのアレルギーが現れる時間には大きく分けて3種類あります。

    「即時型」いかアレルギー
    多くの場合、15~30分の間、遅くても2時間以内にアレルギーが発症します。

    「遅発型反応」いかアレルギー
    6~8時間後にアレルギー反応が出ます。時間が経過している為、見逃されることもあります。

    「遅延型反応」いかアレルギー
    1~2日後にアレルギー反応がでることもあります。

    いかアレルギー こんな症状に注意

    のどや口の痛み

    いかに対する口腔アレルギー反応。
    口の周りが赤くはれたり、口やのどが痛くなったり、かゆくなったり、咳がでたりします。

    胃痛、下痢、腹痛

    いかに対する消化器系のアレルギー症状がでます。

    じんましん

    いかに対する皮膚のアレルギー反応。全身や、部位などにあらわれます。

    いかに対するじんましんには2種類あります。
    ひとつは口経由来のもの。経口によるじんましんの場合、体や顔が腫れ上がり、ひどいと目や口がパンパンになります。

    もうひとつは接触じんましんです。
    皮膚の浅い層のじんましんだと、即日~3日以内で自然治癒しますが、深層部のじんましんだと完治までに1週間から10日かかることもあります。医者へ受診することをおすすめします。

    アナフィラキシーショック

    一番重篤ないかに対するアレルギー症状です。

    典型的な全身性アナフィラキシーの場合、アレルゲンの摂取後5〜10分以内に始まりますが、最も早い場合は30秒以内に始まるので、注意を要します。
    症状の発現が早い場合は重篤で、遅いと軽い傾向にあります。症状が進行性であることもあります。

    アナフィラキシーショックの初期症状は、めまい、冷や汗、しびれなどです。その後、血圧の低下、呼吸困難などを発症します。発症後30分で命に危険が及ぶこともある危険な症状です。
    症状の変化が早いことも特徴です。

    対処法としては、私たちにできることは救急車を呼ぶことです。一刻を争う事態ですから迅速な対応が求められます。

    病院への搬送後は医師よりアドレナリン注射をされます。
    現在、アドレナリン自己注射薬もありますが、医師に任せるほうが無難です。

    いったん症状がおさまった後でも、また発症することもあります。症状がおさまったからといって安心せずに受診することをおすすめします。

    いかアレルギー 対処法

    軽症〜中等症の場合 様子をみる

    1時間ほど安静にして様子をみて後日医療機関を受診する。
    特に子供の場合、急な症状の変化もありえますので、親御さんは目を離さないでください。
    その際、変化があれば記録しておくと、受診の際に役立ちます。
    いかを食べた直後であれば吐かせても良いです。(食べてから30分以上経っていたら行わない)

    重症の場合 すぐに医療機関へ連絡する

    血圧が下がる、意識を失うなどのショック症状があらわれたときには緊急に対応する必要があります。医療機関に連絡し、すぐに受診してください。
    周りの人が焦ってしまうといいことはないので、落ち着いて行動することが大切です。

    いかアレルギー 触れただけでかゆいとき

    原因はアレルギーではありません。
    いかの精子を入れる精莢(せいきょう)が手に刺さることでかゆくなります。

    手湿疹がある方がいかに触れると、皮膚の傷口からトロポミオシンが入りこみます。
    その防御反応によってかゆくなったり、しんましんが出ることがあります。
    通常トロポミオシンは皮膚を浸透しませんが、傷口があるときはアレルギー反応が出やすいので注意が必要です。

    この、いかを触るとかゆくなる症状は、ちょうどサトイモを手でむいたときにかゆみを感じるのと似ています。
    ゴム手袋をするのが一番の対処法でしょう。

    赤ちゃんといかアレルギー

    他のアレルギーの危険がある食物と同様、赤ちゃんにいかをあげる時期には気をつけましょう。
    1歳を過ぎたあたりから、よくを火を通してすりつぶして与えるのが良いでしょう。
    はじめはアレルギー反応をみるためにも、スプーンに1さじずつ与え、少しずつ量を増やすことをおすすめします。

    また、生のいかを与えるのは、3歳を過ぎてからのほうが食中毒を防ぐためにもいいと思います。

    いかアレルギー まとめ

    いかのアレルギーはいかすみでも同じようなことが言えます。
    全員ではありませんが、いかアレルギーの場合、高温で加熱したものは食べられる人が多くなるという結果があります。

    しかし、一度いかアレルギー症状が出た方は安易に食べることは避けたほうがいいかと思います。
    それでもどうしてもいか食べたいという方は、医者に相談してみてください。

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