2016/01/22
Kerokeropone
2016/05/04 更新
誰もが一度は食べたことのあるチョコレート。実はチョコレートに含まれるカカオでアレルギーが発症することがあるんです!今までアレルギーなんて無かったという人でも起こる可能性のあるカカオアレルギー。その原因と対処法をご紹介します。
甘くて美味しくて、子どもから大人まで大好きなチョコレート。実は、チョコレートを食べると症状が出ることのあるカカオアレルギーってご存知ですか?
カカオアレルギーは、「チョコレート」(カカオ)を食べることで起こるアレルギー症状です。チョコレートアレルギー、カカオマスアレルギーとも呼ばれることもあります。親しまれているお菓子に、アレルギーがあったなんて知らなかったという人も多いかもしれないですね。
カカオに含まれるチラミンとニッケルが主な原因です。
チラミンは、チーズや赤ワインなどにも多く含まれています
チラミンは、血管を収縮させ、効果が切れた途端に血管の拡張を引き起こし高血圧発作を誘発すると考えられています。この血管の拡張により、アレルギー症状が引き起こされます。チラミンに敏感に反応する人は、少量のチョコレートでも腹痛や頭痛などが起こることがあるので摂取には注意が必要です。
カカオに含まれているニッケルは、摂取することによって金属アレルギーが悪化すると言われています。金属アレルギーが悪化することによって、ネックレスやピアス、ベルトなどの金属類に触れるとかゆみが出たり、湿疹が出たりと様々な症状に発展してしまうのです。※なお、カカオアレルギーとニッケルアレルギーは別のものです。カカオを食べてアレルギー反応が出る人が、必ずしもニッケルアレルギーというわけではありません。
下痢、嘔吐、鼻血、腹痛、痙攣、じんましん、湿疹、くしゃみ、咳など様々な症状が出ます。アナフィラキシーショックを起こす場合もあり、日本で死亡例も報告されているほど、怖いアレルギーなんです。症状が多様なので、カカオアレルギーと気づきにくい場合もあります。少しでも身体の調子が悪い時は、カカオアレルギーを疑うくらいの注意が必要です。
日本で一番カカオが食べられる日、言わずもがな「バレンタインデー」です。この日は、カカオを摂取する人がぐんと増え、「バレンタインデー症候群」と言われるほど、皮膚科、内科、耳鼻科に人が増えるというのです。この原因が、カカオアレルギーなのです。
プレゼントする時も、お相手に合わせてチョコレートの量を調節しましょう
バレンタインチョコをもらう方は一度に食べようとしないで、数日に分けて消費していきましょう。少量ならばアレルギーが発症しなくても、大量に食べることでアレルギーが起こってしまうこともあります。
カカオの適量は、板チョコなら1日半分程度。一口サイズのチョコレートなら1日3~4粒程度を目安にすると良いと言われています。特に最近では高カカオや純度の高いカカオを含むチョコレートもあるので、カカオアレルギーの疑いがある人は注意するようにして下さい。
カカオアレルギーの検査では、IgE検査という血液検査、皮膚に直接アレルギー物質を貼り付けるパッチテストなどがあります。どちらも費用がかかるので、カカオアレルギーの疑いがある人は、医師と相談してみて下さい。
たべものアレルギーは小学校までに治ることが多いと言われていますが、大人になっても治らない場合は生涯、治らないことが多いそうです。治療をしても、治ったはずのアレルギーがまた発症したり、摂取量を増やしたらアレルギー反応が出るなど、完全に治すことができないケースも多いです。アレルギーと上手く付き合い、身体を慣れさせるという方法が多くなります。
最近では、カカオの代わりにキャロブ(イナゴマメ)を用いて作った、チョコレートの代用品も売られています。キャロブは食物繊維、鉄分、カルシウム等が多く含まれている上、カフェイン等の刺激物質が含まれません。また、キャロブ自体に甘みがある為、糖分をあまり使わなくても良いことが特徴です。チョコレートが食べたいのに食べられない!という方や、カカオアレルギーの方へのプレゼントには、「キャロブ」を使うのはいかがでしょうか。
誰もが一度は食べたことのあるカカオ。カカオアレルギーは摂取量にさえ気をつけていれば発症の予防をすることが出来るアレルギーです。今まで大丈夫だった人も油断せず、カカオの摂り過ぎには注意しましょう。
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