あれ？桃を食べた後のどが痒い―それってまさかのアレルギー？

アレルギー症状は人それぞれ

食物アレルギーには食べてすぐ～2時間以内程度に症状が出現する即時型と、4時間～翌日以降にかけて出現する非即時型（遅行型とも呼ばれます）があります。
肌のかさかさや蕁麻疹、目の腫れや痒み、激しい咳や喘鳴、嘔吐や下痢など、様々な症状があり、どの程度出現するかは人により異なります。アレルギーの原因となる食物も人により異なるため、どの食物でどんな反応が起きるのかの見極めはとても大切です。

口腔アレルギー症候群

桃を食べた後に唇や口内、喉に赤みや痒みはありませんか？湿疹はできていませんか？
口周りに出現する赤みや痒み、湿疹は口腔アレルギー症候群という食物アレルギーの一種なんです。

呼吸器症状

桃を食べた後、息苦しさや喘鳴が出現しないでしょうか？
息苦しさや喘鳴を伴う症状はアナフィラキシーとの関係が疑われるため、早めに医療機関にて診断を受けましょう。

桃アレルギーなんてあまり聞かないでしょうか？でもそんなことはありません！
食品に表示が義務付けられているそば、ピーナッツ、卵、牛乳、小麦などに準じて表示を奨励されている任意表示の食品群です。任意表示はある一定以上の食物アレルギー発現数が確認されている食物の一群ですから、決して桃アレルギーの対象者は少なくないんです。

白樺アレルギーの人は桃アレルギーの可能性大！

桃のアレルゲンは白樺花粉のアレルゲンと構造が似ているため、免疫の過剰反応により口腔内でアレルギーが発生しやすいんです。

桃だけじゃない！白樺花粉に似たたんぱく質をもつ食物

白樺花粉ににたたんぱく質を持つ植物は桃だけではありません。
「スモモも桃も桃のうち」というようにバラ科の果物やその他の野菜でたんぱく質構造が似ており、同じようにアレルギー症状がでていることがわかってきました。
リンゴ、イチゴ、キウイ、マンゴー、ニンジン、セロリ、トマト、ピーナッツ、等

桃を摂取しない

もっとも簡単な対処方法は桃を食べないことです。
原因となる桃が体内に入らなければ当然アレルギー症状が発現しません。

桃を加熱調理する

桃に含まれるアレルゲンの主成分は熱に弱いといわれています。ですから缶詰やコンポートな
どの加工品にすれば食べることができる可能性があります。しかし、人により加熱しても症状が出る場合がありますので、食べる際には少量づつからなど十分注意してください。
また、体調が悪い時にはアレルギー症状が強く現れる傾向があるので、体調が悪い時には加熱したものであっても桃を食べない方がよいようです。

病院で治療を受ける

病院では、血液検査やパッチテストでアレルギーの原因を調べてもらうことができます。
本当に桃がアレルギーの原因かどうかを確認し、症状の出現状況について医師と相談のうえ、治療方針を決めていきます。場合によっては抗アレルギー薬などの薬を服用することによって症状を軽く抑えることができます。

桃に限らず食物アレルギーを発症する人は増えているといわれています。花粉症と同じように桃アレルギーもある日突然発症することが多いようです。
桃が大好物のひとにとって急に美味しい桃が食べられなくなるのはとても辛いですが、体調を崩してしまっては仕方ありません。上手に桃アレルギーとお付き合いしたいですね。