納豆の賞味期限は短い!?賞味期限が過ぎても美味しく食べれる秘密
2016/01/15
miyabi_kohaku
冷蔵庫の中で、気がついたら賞味期限が切れていた納豆を発見したら、あなたはどうしますか?そもそも賞味期限はどのように決められているのでしょう?賞味期限を超えたら納豆菌はどうなる?賞味期限が切れた納豆を発見したとき、困ったあなたのそんな疑問にお答えします。
納豆の由来
「納豆」「納豆汁」という言葉は冬の季語であり、また「納豆時に医者要らず」という諺にもあるように、納豆は古い昔から日本人になじみのある食べ物です。
どのくらい古いかというと、平安時代にはすでに「納豆」という文字が書物に記されていたというのですから驚きです。
「納豆」という名前は、昔精進料理だった納豆を、禅寺の納所(倉庫)で作られていたから、その場所の名前を取ったという説があるそうです。
しかし禅が日本に伝来する以前の書物に「納豆」という文字が使われているため、この説は疑問視され、結局のところはっきりとした由来はまだ分からないようです。
十分水に浸した大豆を蒸し、それに純粋培養した納豆菌を振りかけ、容器に入れて適温で保温すると、納豆菌が増殖し発酵します。
これが現在作られている納豆の製造方法になりますが、伝統的な納豆の作り方は稲の藁を使います。
天然の納豆菌
自然界の中では、納豆菌は稲の藁に萌芽(休眠)の状態で多く生息しています。
藁1本あたりの納豆菌の数はなんと!ほぼ1000万個にもなるそうです。
藁で納豆を作るのは、意味があったんですね。
納豆を作る際はこの藁で藁包を作り、また煮沸消毒して使いますが、ほかの雑菌は死滅しても納豆菌は問題ないそうです。
煮沸消毒が終わった藁包に蒸した大豆を詰め、適切な温度で保温をすると、約1日ほどで納豆が完成となります。
賞味期限(しょうみきげん)とは、劣化が比較的遅い食料品を包装状態のまま所定の環境に置いた状態で、製造者が安全性や味・風味等の全ての品質が維持されると保証する期限を示す日時
つまり、簡単に言えば、美味しく食べられる品質が保たれる期間ということです。
ということは、賞味期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではないようなので、2~3日ぐらいの賞味期限切れに気付いても慌てなくて大丈夫そうです。
ただしあくまでも未開封の状態で、ということをお忘れなく。
消費期限(しょうひきげん)とは、次の2種ある。
食品の消費期限:製造者が定めた、ある保存方法で概ね5日間経つと品質劣化する長期間保存できない食品の食用可能期限。
食品以外の消費期限:化学変化を利用したり、あるいは時間の経過によって想定していない化学変化の発生する工業製品に製造者が定めた期限。
ついでに消費期限の意味も知っておきましょう。
こちらは、傷みが早い食べ物に表示される期限です。
例えばお刺身や、生のお肉などです。
美味しさを保証する賞味期限と違って、消費期限は安全に食べられる期限という意味なので、期限切れの食品は食さない方が良いでしょう。
納豆の賞味期限は、製造日から8~10日となっているようです。
この期間が一番納豆を美味しく食べられるように、工場から出荷されてきています。
さらに賞味期限内の納豆には、栄養素が豊富に含まれています。特に「納豆キナーゼ」と呼ばれる酵素は、血液をサラサラにしてくれる効果があります。
また納豆は冷蔵保存が基本です。常温保存では10℃以下でないと、納豆でも腐敗します。
賞味期限を過ぎた納豆は、アンモニア臭が強くなったり、また表面に白い粒々したものが表れ、食べるとシャリシャリとした食感になります。
この白い粒々は、アミノ酸が結晶化したものなので、食べても問題はありません。
また本来の風味も落ちています。
ただこの状態の方が好きだという納豆通の方もいます。
正しい状況で保存された納豆であれば、賞味期限を1~2週間過ぎた程度であれば、風味は落ち臭いはきつくなりますが、食べられないことはないです。
強者では2カ月経った納豆を食べたという人もいますが、さすがにこれは行き過ぎでしょう。
たくさん買い過ぎて食べきれない場合は、冷凍保存をおすすめします。
食べる前に冷蔵内で解凍すれば、ちゃんと食べられますよ。
もともと納豆は保存食ではなく、携帯食です。
そして発酵食品でも、適切に保存されていなければ腐敗します。
賞味期限とかの問題ではありません。
冷蔵保存されない納豆は、15℃を境に再び納豆菌が発酵を開始し、急速に分解が進みます。
そうなると、アンモニア臭がきつくなったり、粘りが弱くなります。
通常であれば、人間に有害な細菌なども死滅させてくれる納豆菌でも、力が弱まってしまうと、そこから雑菌が入り込み腐っていくわけです。
雑菌が入り込み腐敗した納豆は、
● 糸を全く引かない
● 水っぽい
● 強烈な臭い
という特徴があるので、こういった状態の納豆は処分するようにしましょう。
間もなく賞味期限が切れそうな納豆は、冷凍保存にしてしまうことも選択肢の一つになりますが、冷凍して忘れてしまっては意味がありません。
せっかくですから、料理で使ってしまいましょう。
賞味期限内に作ろう!納豆料理①:納豆チャーハン
納豆は加熱すると臭いがにおいがきつくなります。
ご飯と一緒に炒めるのではなく、最後の仕上げにさっと混ぜるとそれほど臭いはきつくならないと思います。
賞味期限内に作ろう!納豆料理②:納豆の天ぷら
大葉の香りと、納豆のサクッとしてふわふわな食感がおつまみに最高です。
賞味期限内に作ろう!納豆料理③:納豆の磯辺揚げ
しそや大葉が苦手な人は、海苔で巻いて磯辺揚げはいかがでしょうか。
海苔と納豆はそもそも相性抜群です。
賞味期限内に作ろう!納豆料理④:納豆オムレツ
納豆オムレツも、納豆に火を通さないのがポイントです。
タマゴに火が通り、いざ納豆を投入するときに、下にスライスチーズをしいてクッションにするのも手です。
チーズでボリュームもでます。
賞味期限内に作ろう!納豆料理⑤:納豆餃子
餃子の皮に、納豆+ネギだけを包むパターンと、通常の餃子のあんに納豆を加えるパターンの2通りがあります。
納豆だけでも美味しそうですが、野菜も一緒に摂りたいとなると、オススメは通常の餃子あんに納豆プラスの方ですね。
賞味期限内に作ろう!納豆料理⑥:納豆汁
東北地方日本海側での郷土料理にもなっている納豆汁です。
納豆はひきわり納豆が使われることが多いですが、ペースト状にした納豆を使う地域もあります。
インスタントみそ汁に入れても、ご家庭の味の味噌汁に入れても、納豆のねばつきがほぼ消えて逆にとろみがつき、食べやすい口当たりになります。ただし加熱し過ぎないようにしましょう。
納豆の賞味期限切れは、即廃棄というわけではありませんでした。
賞味期限からどのくらい経っているのかがポイントですね。
そして納豆は腐っているのではなく、発酵食品であることも分かっていただけたでしょう。適切な保存状態でなければ、再発酵が進み、やがては腐敗してしまいます。
素晴らしい効能を持つ納豆を、美味しくかつ一番良い状態で食べるために、やはり賞味期限内に食べるようにしたいものです。
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