2016/04/22
齋藤まき子
ごぼうのあく抜きについては、昔はかならず行っていた作業ですが、最近ではごぼうのあく抜きはしなくても良いとの考えが広まっています。ではなぜ昔の人はごぼうのあく抜きをしていたのでしょう?ここではごぼうのあく抜きについて調べてみました。
ごぼうのあく抜きについては、昔の人ほど行っている作業のひとつでもあります。また、料理本のレシピなどを見ても、たいてい「ごぼうは切ったら水や酢にさらしてあく抜きをする」との記載があったりしますよね。ですが最近ではごぼうのあく抜きはしないのが一般的になりつつあります。では、そもそもごぼうのあく抜きは必要なのでしょうか?それとも不要なのでしょうか?
実はごぼうのあく抜きには、それなりの理由があったのです。ごぼうのあく抜きをすると、ごぼうの変色を防ぐことができるため、色よく仕上がるので見た目が美味しそうに仕上がります。そのため、料理本のレシピや外食で食べるごぼうは、あく抜きをしているものがほとんどなのです。ですが実はごぼうは水や酢にさらしてあく抜きをする必要はないのです。
ごぼうをあく抜きすることで、ごぼうの臭みも取れますし見た目も良くなるのですが、その一方で失われてしまう栄養素もあるのです。ごぼうをあく抜きしていると、しばらくすると茶色くなってきますよね。実はあれはごぼうの汚れではなく、健康成分のポリフェノールなのです!ポリフェノールには抗酸化作用という効果があるのですが、この作用はシワ,シミ,たるみから肌を守ってくれるのです。つまり、ポリフェノールを摂取することで、老化を防いで肌を若く保つ美容効果が得られるのです。
また、あく抜きを行う時に一緒に包丁などでこそげ取ってしまうごぼうの皮ですが、実はこれにもカリウムやイヌリン、サポニンなどの様々な栄養素が含まれているそうです。その他にも、ごぼう独特の香り成分も、実は皮の近くに集中しているそうです。となれば、ごぼうのあく抜きや皮を剥く行為は、見た目などの効果は良くなるものの、栄養価は低くなってしまうようです。
上記でも記載しましたように、ごぼうはあく抜きをしないで調理した方が、摂取出来る栄養素は多くなるようです。そのため、栄養面だけを見て考えるのであれば、もちろんごぼうのあく抜きはしない方が良いと言えるでしょう。
ただ、ごぼうのあく抜きをしなければ苦みが強くて食べ辛かったり、一緒に調理している他の材料がごぼうの色素で黒くなってしまうこともあり、仕上がった料理の見た目が悪くなってしまう事も多々あります。そのため、ごぼうのあく抜きをした方が良いのか、しない方が良いのかは、人それぞれの判断とも言えるかもしれませんね。
個人的な意見で言うならば、半分半分ぐらいがちょうど良いのかもしれません。ごぼうを水でサッと洗う程度ならポリフェノールが落ちてしまう心配はないと思いますし、皮は若干残す程度にさえしておけば、ごぼうの硬さは少し残るかもしれませんが、強い違和感を感じることもありませんので、栄養素も多少は残す事が出来ます。自分好みにごぼうの下処理を行うのが一番だと言えますね。
より美味しく、より栄養価が高い状態でごぼうを食べるためには、ごぼうのあく抜きは最低限にとどめ、皮は剥かずにそのまま使う、もしくは包丁の背やアルミホイルなどで、ごぼうの表面をごく薄くこそげ取る程度がベストなようです。また、ごぼう独特の香りが飛ばないうちにカットして、カットした後はすぐに調理すると良いようです。
ただしごぼうを切った後に、すぐ切り口が黒くなってくるようなら、ごぼうのアクが強すぎるため、食べた時にえぐみを感じるかもしれません。そんな時には5秒から10秒だけ、軽く水にさらしてあく抜きをし、すぐにザルに上げるといいそうです。5秒から10秒程度なら、ごぼうの風味を逃がさずにアク抜きができるそうですよ。
いかがでしたか?ごぼうのあく抜き、実は見た目などの問題で行う作業だったのですね。しかもあく抜きをしてしまうことで大切な栄養素も失ってしまうなら、あく抜きはほどほどにしたいものです。また、ごぼうの皮にも栄養素がたっぷり含まれていますので、この皮も大切にしたいですね。ごぼうの皮を剥かず、あく抜きもしないで調理すると、ごぼうの香りや普段より強いシャキシャキ感を味わうこともでき、これはこれで美味ですよ!
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