数の子だけじゃない!ニシンは刺身で食べてもおいしいという事実
2016/05/27
horikayo28
2016/06/30 更新
ニシンという魚を知っていますか?ニシンはお正月料理でおなじみの数の子の親ですよね!身欠きニシンなど、干物になったニシンはよく見かけますが、お刺身はあまりなじみがありません。そこで今回はニシンの事とニシンのお刺身の作り方を調べてみました。
ニシンは冷たい水を好む回遊魚です。日本では主に北海道や東北地方がその漁場になっています。3月ごろから5月ごろに産卵のために接岸するので、一昔前までは春告魚と呼ばれ、ニシンの代名詞になっていました。しかし、その漁獲量が著しく減少したため、現在春告魚の名称はメバルに取って代わられています。
明治の初めから大正にかけて、ニシンの水揚げ高は100万トン近くあり、ニシン漁だけで一財産を築けるほどでした。しかし、近年になるにつれて徐々に減り続け、現在では年間で多くても4000トン弱だという事です。
ではニシンの水揚げ高が減ったのにはどのような理由があるのでしょう。一番大きな原因は取りすぎですね。明治以降、漁獲制限もないまま春になるとやって来るニシンの大群を一網打尽にし続けたという事が大きいと思います。長い年月をかけてニシンの絶対数が減少したのです。
さらに海水温の上昇も大きな要因です。北海道でサンマ漁船にイワシが大量にかかったり、南の地方の魚であるマンボウが北海道の漁船にかかったりという事が話題になっていました。そのため、海流にも変化が起こって北海道の沿岸に接岸するニシンが減っているのです。
著しい漁獲量の減少を起こしているニシン。では今後ニシンは食べられなくなるのでしょうか?新鮮なニシンで作る刺身を味わうことは不可能になるのでしょうか?そんなことはありません。海洋資源への関心の高まりから、稚魚の放流やニシンの餌となるプランクトンの生成に力を入れることで、海を豊かにするマリンコンビナートという活動が行われています。
では、いつかニシンのお刺身を自分で作って食べるために、ニシンの刺身の作り方をご紹介しましょう!
材料
ニシン1尾
刺身用のニシンを大名おろしにします。ニシンのヒレの後ろに包丁を入れて頭を落としておきましょう。頭を落としたら、お腹を少し押して内臓を押し出します。出てきた内臓を包丁で引っ張り出しましょう。
内臓を取り出したら腹部分に包丁を入れます。この刺身用のニシンには白子が入っていますね。白子を取り出し、血合いなどを流水で綺麗に洗い流しておきましょう。
刺身用のニシンには白子のほかに卵が入っていることもあります。その卵が数の子です。
包丁を中骨にあてながら尾側へ切っていきましょう。
これで二枚おろしが出来上がりました。
刺身用のニシンを裏返して中骨を下側に置きます。同じように反対側の身も切り取っておきましょう。
刺身用のニシンの三枚おろしの出来上がりです。
腹骨を包丁を寝かせるようにしながら切り取っていきます。内臓が入っていた黒い部分です。
刺身用のニシンの反対側も同じように切り取っておきましょう。
刺身にするために皮を剥ぎます。皮は頭の方から手で剥いでいきましょう。
刺身に切り分け器に盛り付けたら出来上がりです。
ニシンの刺身の作り方のご紹介でした。ニシンはイワシなどと同じ仲間なので小骨が多いです。気になる時は皮目を下にして尾の方から薄めのそぎ切りにするといくらか気にならなくなりますよ!
ニシンについて、その生態と現状、刺身の作り方を調べてみましたがいかがだったでしょうか?ニシンは昔から私たち日本人にはとてもなじみ深い魚でした。乱獲により減少傾向でしたが最近の努力によって、また回遊数が増えてきています。大切な海洋資源が絶えないように様々な工夫が必要ですね!
また、ニシンを刺身としていただく場合はやはりその小骨が気になります。切り方次第で大人だったら気にならなくなるとは思いますが、小さなお子さんがニシンのお刺身を食べる時は、なめろうのように叩いてあげたりお酢で締めてあげたりすると食べやすくなると思います。
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