数の子だけじゃない!ニシンは刺身で食べてもおいしいという事実
2016/05/27
horikayo28
2016/06/13 更新
鯖の刺身、生食は場合によっては危険ですが、その詳しい意味はあまり知られていません。全く異なる理由を同じ食中毒として扱ってしまったり、素人判断はとても危険です!今回は鯖を刺身で食べる場合に気を付けることと、その詳しい解説をしていきたいと思います。
基本的にご家庭で買ってきた鯖をさばいて刺身、というのはNGです。詳しくはのちほど説明しますが、刺身用にカットしたものや、飲食店で刺身用として出されるもの以外は判断が非常に難しくなるので避けてください。
鯖を刺身などの生食した場合、最も怖い食中毒が寄生虫のアニサキスによるものです。アニサキスとは本来はクジラに寄生し成虫になるものですが、鯖など小型の魚では幼虫で存在します。
それが人間の胃に入ると、幼虫はクジラと勘違いし胃に穴をあけてしまう可能性が非常に高く、そのまま食べると大変危険です。
まず、一般的に行われる酢による加工は全く意味がありません。締め鯖や塩で加工したものも、刺身などと同じで、アニサキスが身の中にいた場合には食中毒を起こす可能性はほとんど減りません。
有効なものとしてまず挙げられるのが、鯖を釣るなど手に入れてからすぐに内臓を抜いて下処理をすることです。アニサキスは内臓にいて、鯖が死んだあと身に入ってきます。先述しましたが、スーパーなどで丸ごと売っているような状態では、その時間がわかりかねるので家庭ではNGと言いました。
また、冷凍でも死滅させることはできますが、鯖は水気が多く刺身用では冷凍には向かないため有効な手段はこれしかありません!
鯖の刺身でアニサキスにあたると、胃壁にアニサキスが食い込んできますので激しい腹痛があります。胃で留まった場合には食べてから8時間以内におこり、腸まで及ぶと数日後の場合もあります。
ただ、命にかかわるような症例はまずなく、国内では年間500~1000件ほど報告があるそうですが、内視鏡で取り除く処置で快方に向かうことがほとんどです。
慌てず救急車を呼んで安静にしていれば、後はお医者さんが処置してくれます!
鯖であたるといわれる理由のもう一つはヒスタミンによるものです。これとアニサキスを混同したり、また全く異なる鯖アレルギーと一緒になりがちですが違うものです。特にヒスタミンによる症状はアレルギーににていますが、判断の主なものはその個体によるものかどうかなので非常にわかりにくいものです。
刺身などの生食用では、アニサキスと同様に早く処理することで軽減できます。ヒスタミンができる仕組みは、鯖に多くふくまれるヒスチジンというアミノ酸を常温などの条件の悪い場所におくと、ヒスタミンに変える酵素をもつ最近の増殖でおこります。
つまり、アニサキスと同様の処理、対処でまかなえる範囲であり、刺身では考慮するべき問題ではないのですが、アニサキス、アレルギーとは違ったものだということは知っておいてほしいことです。
上記の様に鯖の刺身や、締め鯖にあたったという話は混同されていたり、間違っている場合も多々あります。保健所や専門家がかかわった場合は除くとしても、刺身だけではないですがアニサキス以外の中毒やアレルギーは個人差が多すぎて、病院に行かない程度で終わることがほとんどだからです。
ただ逆に、飲食店で出す刺身の場合は絶対的な鮮度の自信がある!という意味でもありますので怖がる必要はありません。実際、九州などでは鯖は刺身などの生食が一般的ですし、特に事故が多いわけではなく、鯖の食中毒のほとんどは無知な一般の方による刺身などの調理によるものが多いものです。
ここまで読まれた方はもうおわかりでしょう。鯖は刺身のような生食では時間的には半日が限度です。もちろん釣り場で内臓を抜いておきたいですが、刺身は近所であれば十分可能です。
ただ、鯖は水気が多いので刺身にする場合は塩や酢で少し締めたほうがおいしいですよ!しつこいですが、こられには食中毒を防ぐ意味は全くありません。
鯖の刺身について詳しく解説しましたがいかがでしょうか?一見難しいようですが、アニサキスさえさければ重篤な食中毒にはなりませんし、鮮度という意味でもそれだけを気を付ければ刺身でも十分食べられます。
皆さんも鯖の刺身を、特にご家庭でされる場合は上記に十分注意して下処理を行ってください。以上、鯖の刺身についてでした!
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