2016/06/07
りーかーまま
酵素を効果的に使うことは人間だけではなく、全ての生物にとって必要なことです。 しかし、酵素と言っても、食物そのものが含む酵素、人間が持つ消化酵素など様々です。 ここでは、主に日常的な生活に関わる酵素とその効果について詳しく解説していきます。
まず、酵素とは何かというと、特定の物質など(これを鍵穴とします)にだけ作用する鍵です。 後ほど詳しく解説しますが、ペクチンとペクチンエステラーゼ、デンプンとベータアミラーゼのように特定の組み合わせがあり、それ以外のものには効果しない特性があります。そのため酵素を鍵、作用するものを鍵穴と表現すると理解しやすいと思います。
食物には差はありますが、基本的に全てに酵素が含まれており、味にもかなりの影響を及ぼします。 例えば焼き芋が甘くなる効果として
蒸したり、天ぷらのように揚げるとβーアミラーゼが早く壊れてしまうので麦芽糖が増えにくく甘みの差を生みます。
ペクチンは野菜の形を保つもので、そのペクチンを活性化させるペクチンエステラーゼを利用します。 ペクチンエステラーゼは、元々野菜に含まれていますが~50°C付近で活動が活発化します。それを生かしてレタスなどの葉物野菜のシャキッとした状態にさせる効果が期待できます。
煮物を作るときなど皆さん野菜が柔らかくなり続けていると思っていませんか? 実は、煮ていく過程では硬化させる効果の酵素と、軟化させる酵素の効果がほぼ同時に起こっています。 より強く効果が表れているほうが見かけの状態として表れやすいですが、まず硬化してから、徐々に柔らかくなっていきます。 このような効果から、野菜炒めのように短時間の加熱は生よりシャキッとしますし、煮物に失敗した生煮えの野菜は生より硬く感じるのです。
酵素はお肉にも含まれていて、それを活かすことで旨味も増えます。
皆さんエイジングビーフをご存知ですか? 最近は提供する店も増えてきましたが、一言でいうと長期熟成させたお肉で、お肉そのものが持つ酵素や、微生物の酵素の効果でタンパク質を分解し、旨味を感じるアミノ酸と変化させるものです。
酵素は明確には生物とは違いますが、高温(60~100°C)ではほとんどの酵素は壊れて効果がなくなります。 お肉でもじっくり低温から焼くことで更にアミノ酸が増える効果があります。
人間も酵素を持っています。 唾液のαーアミラーゼは炭水化物を糖に分解し、胃液のペプシンはタンパク質、リパーゼは脂肪の分解をする効果のある酵素です。 ですが、消化のために酵素を作り出すには胃腸に負担をかけますし、口から摂ることで外から消化を助ける必要があります。
例として大根を挙げると
大根は、9割以上が水分となっていますが、ジアスターゼ(アミラーゼ)と呼ばれるでんぷん消化酵素や、たんぱく質分解酵素のプロテアーゼ、脂質の消化を助けるリパーゼ、また焼き魚の焦げに含まれる発がん性物質を抑える働きのあるオキシターゼなどが含まれています。
いつも当たり前のようにしている焼き魚に大根おろしをつけるということは大変理にかなったことですし、その効果を知っていた先人の知恵に驚かされます。
酵素を効果的に摂る方法としておすすめしたいのが野菜や果物のジュースです。 絞るだけでお手軽ですし、毎日続けることも容易です。 また、加熱しないので生きたままの酵素の効果が期待できますし、最近ではスロージューサーというゆっくり絞ることでフレッシュなままで摂ることができる商品もありますね。
ビールや日本酒の発酵も、そのアルコールを肝臓で分解するのも酵素の効果です。 医薬品にも使われますし、よく見てみるといかにその効果が日常生活に関わっているかがよくわかりますね。
いかがでしたか? 摂り方から詳しい効果まで紹介しましたが、これらを活かすことで皆さんの生活もワンランクアップすることは間違いなしです。
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