マーガリンは危険!マーガリンは虫も食べない危険な食べ物だった!
2016/02/12
kento08
海外では「狂った油」と言われる「マーガリン」。マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が健康に対して害があるものとして規制されている国もあります。でも日本は規制がありませんが普通に売られています。マーガリンとトランス脂肪酸、改めて知ってみませんか?
私たち日本人には日常的にパンを食べる文化ではないため、なかなか食卓にバターやマーガリンが並ぶ機会は多くないです。
そのため、「たまに食べるなら安い方でいいや」とマーガリンを買っておくご家庭も多いと思います。
しかし、数年前にはマーガリンを「狂った油」とアメリカで騒ぎになったこともあり、諸外国では規制の動きも出ています。
家にあるマーガリン、その危険性について少し知ってはおきませんか?
冒頭でも触れましたが、よく「味や見た目が似ている」と言われるバターとマーガリン。
そもそもどう違うのでしょうか?
バターは牛乳から遠心分離機で水分と分離させた生クリームを撹拌し塊状にして(塩分も加え)固まらせた脂肪(乳脂肪分が80%以上)やビタミンA等の多い天然食材の乳製品です。
マーガリンは精製した動植物性油脂の大豆油,コーン油等に発酵乳や食塩,ビタミン類等を加え乳化剤で乳化(製造過程で水素化させて固体にした硬化油脂も適量配合)し、バター状に練り合わせた油脂含有率が80%以上の加工食品です。
つまり「バターは牛乳から」「マーガリンは油脂から」できているということです。
全く異なる原材料から作られているので、この2つは本当に”別物”だと言えます。
なお、マーガリンの原材料は会社によって異なり、例えば雪印メグミルクでは以下のように公表しています。
植物油脂と言うと、多くの方のご自宅にある「サラダ油」もそうですね。
キャノーラオイルもベニバナから作られた油ですので、植物油脂となります。
ではここでそれぞれの価格を比べてみましょう。
今回は極力同じ条件で比較をしたかったので、雪印メグミルクから発売されている製品をイオンネットスーパーでの販売価格(税抜)で比較します。
雪印メグミルク バターのようなマーガリン 200g:188円
雪印メグミルク 雪印 北海道バター 200g:378円
価格は圧倒的にマーガリンのほうが安いですね。
雪印メグミルクに限らないで比較すると、250gで2500円を超えるものもあり、他方マーガリンは320gで147円ととても安価であることがわかります。
そうなると、普段使わないからマーガリンで十分、というのも納得できる理由ですね。
それでは、そのマーガリンに含まれているトランス脂肪酸について解説していきます!
「マーガリンはトランス脂肪酸が多いから良くない。バターにした方が良い!」と言われていますが、具体的にどれほどトランス脂肪酸を含んでいるのでしょうか?
農林水産省の発表では、バターのトランス脂肪酸の含有量は1.7~2.2(g/100g)、マーガリンのトランス脂肪酸の含有量は0.94~13(g/100g)とこの2つに大きな開きがあることがわかります。
マーガリンは製造工程や原材料の違いからこのように差が大きいのでしょう。
食品安全委員会の調査によれば、日本国内に流通する食品で100g当たりのトランス脂肪酸の含有量が最も多いものはショートニングの13.6g、続いてマーガリンおよびファットスプレッドの7.0gです。
農水省の発表以外でも調査・公表している機関はあり、そこによるとショートニングやマーガリンは本当に多量のトランス脂肪酸が含まれていることがわかります。
なお、ファットスプレッドはマーガリンの中で油脂含有率が80%未満のものを指します。
トランス脂肪酸は悪玉コレストロールと呼ばれるLDLコレステロールを増加させ、善玉コレステロールといわれているHDLコレステロールを減少させます。
大量摂取すると動脈硬化などの心臓疾患のリスクを高めるとされています。
コレステロールを摂り過ぎてしまうと、確実に体に悪くなっていってしまいます。コレステロールの多い食生活を継続して続けてしまっていると、悪玉コレステロールの数値が高くなり、血液の流れが滞ってしまう事があります。
血液は、本来なら、いつでもサラサラな状態にしておくべきものです。ドロドロで流れの悪くなった血管は、動脈硬化を起こしやすい状態となってしまいます。動脈硬化となってしまうと、血管の通り道が、悪玉コレステロールによって固められてしまうと、意識がなくなり、昏睡状態となってしまう可能性もあるのです。
トランス脂肪酸のとりすぎによって悪玉コレステロールが増え、血栓や動脈硬化など欠陥や心臓疾患のリスクが高くなってしまうとのこと。
こうなると血栓による脳梗塞や脳卒中など命に関わる病気や、治っても重い後遺症をかかえてしまう病気であるため、本当に避けたいものですね。
マーガリンはパンやドーナツに使われ、トランス脂肪酸もサラダ油にも含まれているため揚げ物にも入っています。
私たちが普段何気なく食べているものにもマーガリンやトランス脂肪酸が含まれているのです。健康的なサラダ油にと言っているオレイン酸やリノレン酸もトランス脂肪酸、DHAもトランス脂肪酸なのです。
しかし、こうした重い病気になる危険性が指摘され、広く騒がれるようになってから、食品の中に含まれるマーガリンやトランス脂肪酸を見直す動きが進んでいます。
トランス脂肪酸が含まれているもの(一例)
セブン‐イレブンでは2005年の取り組み開始以降、フライ油、練り込み油脂を低トランス化された専用の原材料に切り替えるなど、原材料メーカーとの独自の取り組みにより継続的にトランス脂肪酸の低減に努めてきました。セブン‐イレブンのオリジナルパンでは他社に先駆けて取り組みをはじめ、定番人気の「いちごジャム&マーガリン」においては、2005年に100gあたり平均1.86gあったトランス脂肪酸を2007年には平均0.18gまで低減しました。
トランス脂肪酸の低減方法として、オイルのほかに「ミックス粉」「コーティング素材」といった原材料についても研究・開発を重ねました。その結果、ドーナツ1個当たり平均1~1.5g含まれていたトランス脂肪酸を、平均約0.25gまで低減させることに成功。研究・開発にあたっては、これまでお客様に愛されてきたミスタードーナツの「味」「食感」「風味」を維持することにこだわりました。
日清オイリオグループ(株)は、食品に含まれるトランス脂肪酸について、当社独自の立場からさらなる改善の取り組みを進めています。国内では法律上定められた表示基準や含有量規制はありませんが、含有量については、世界的にも厳しい水準にあるデンマーク基準を目標に管理を行っております。
今後も使用原料や加工方法、精製方法の見直しなどによって、弊社製品のトランス脂肪酸を低減する取り組みを継続的に進めて参ります。
この他、ハウス食品、モスバーガー、ヤマザキパンでも取り組んでおり、食品業界・飲食業界でも配慮していることが大分広がって来ました。
ちなみに、ヤマザキパンの「超芳醇」はトランス脂肪酸を含んでいないという点を売りにしています。
確かにいくつかの会社で取り組んではいるものの、結局それは企業努力です。重い病気の原因となるマーガリンを何故規制しないのか?とお怒りになる方も多いのも事実です。
ただ、根本的に日本人の食文化はトランス脂肪酸が少ないのです。
食品安全委員会が推計した日本人一人当たりのトランス脂肪酸摂取量は、約0.7g(摂取エネルギー換算では約0.3%)でした(国民健康・栄養調査の結果)。これは米国の5.8g、EU14か国の男性1.2~6.7gおよび女性1.7~4.1gと比べると少なく、国連世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)の合同専門家会議が示した目標値である「摂取エネルギー換算で1%未満」を下回っています。そのため、日本では食品への表示義務や基準等は現時点では示されていません。
日本ではパン食がメインではないため、欧米各国に比べて遥かに少ないマーガリン摂取量なのです。だからこれまであまり規制はされてこなかったのです。
そこに、企業努力で更に私たちが食べるものからマーガリンやトランス脂肪酸が減っていく動きも広がっています。
欧米で騒がれているのとは状況が違っているため、国ではそれ程過敏になっていないのです。
ただ、暴飲暴食や無理な飲酒など、トランス脂肪酸以外にも悪玉コレステロールを増やす原因はたくさんあり、むしろそういった原因により病気になっている人も多いことは事実です。また、お菓子を極端に食べたり、他の人に比べて圧倒的にパン食が多い場合はこの限りではありません。
いかがでしたでしょうか?
海外で騒がれているマーガリンとトランス脂肪酸についてご紹介致しました。
海外の動きに触発され、日本でも気をつけるようにはなってきましたが、日本での摂取量はかなり低く、また私たちが日常的に食べるような製品でも企業努力によって改善されてきています。その観点から、日本はマーガリンを食べたからといってすぐに危ないというレベルではないように思えますよね。
むしろ、お菓子にもパンにも惣菜にも当たり前のように入っているのですから、それを全て「0」にすることはできません。
食べてしまった!ショック~!!となる気持ちもわかりますが、その他の運動や睡眠、そしてバランスのとれた食事が無ければマーガリンを避けてても健康にはなれません。
マーガリンやトランス脂肪酸の恐ろしさを知った上で、他の習慣も健康にむかえるものか。
この機会に見直されてみてはいかがでしょう?
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