2016/04/02
klatz
強力粉と薄力粉、お菓子作りやパン作りの好きな方ならよく聞く名前ですよね。でもホントはどこが違うのかよく分からない。強力粉って何が強いの?薄力粉って何が薄いの?分からないことはお任せください!調べてみました。さぁこの記事で覚えて、みんなに自慢しちゃいましょう!
小麦粉(こむぎこ)とは、小麦を挽いて作られた穀粉である。穀物の中でも最も多く製粉されるため単にflourと呼ぶことが多い。小麦粉は成分の7、8割をデンプンが占めるが、タンパク質も約1割含んでいる。主なタンパク質はグリアジンとグルテニンで、これらは水を吸収すると、粘りのあるグルテンとなる。このグルテンが小麦粉(強力粉・薄力粉)それぞれの独特の料理を生み出し、様々な食品に生まれ変わる。
うどん粉、メリケン粉ともいいます。メリケン粉は俗称であり、日本産の小麦を製粉したものをうどん粉、アメリカから輸入した小麦を製粉したものをメリケン粉と呼んでいた。メリケンはアメリカン(American)のことで、英語発音がそう聞こえるためです。基本的に小麦粉というと強力粉・薄力粉のなどの小麦を使った穀粉の総称ですが、強力粉・小麦粉との比較の仕方をした場合は、薄力粉を指します。また、メリケン粉といった場合も、薄力粉を指すことが多いです。
薄力粉はほかの粉末と混ざりやすく、粉末調味料などを混ぜてプレミックスとしたり、ビタミンなどの添加に応用される。薄力粉は表面に水気を帯びたものに付着しやすく、ムニエルなどの衣や、麺類の打ち粉として使われる。薄力粉は匂いを吸着しやすく、香り付けの加工ができる反面、保管の仕方によっては異臭が付くことがある。液体を加えることにより状態が変化し、小麦粉100に対し水60でパン生地、水45でうどん生地となる。
こうした、こねることができる固めの生地(強力粉)をドウ(Dough)と総称する。小麦粉の2倍の水または卵を加えて混ぜた緩やかな生地(薄力粉)はバッター(Batter)と呼び、天ぷらの衣やケーキに使われる。小麦粉の5~20倍の水を加えて加熱しながら混ぜると糊になる。合板の接着にも使われる。等級の低い末粉が適する。小麦粉と同量のバターとを共に炒るとルーとなり、ソースやシチューのとろみをつけるのに用いられる。
小麦粉の成分は、約70%が炭水化物(デンプンなど)、6.5~13%がたんぱく質、約1%が脂肪、約14%が水分です。そのたんぱく質の約85%は、〝グリアジン〟と〝グルテニン〟(両者はほぼ同量)です。小麦粉に水を加えてこねると、このグリアジンとグルテニンが絡み合って〝グルテン〟ができます。グルテンは、粘着性と弾性を兼ね備えた性質を持っています。強力粉はたんぱく含有量が多く(11.5~13.0%)、グルテンの力が強くなります。中力粉はたんぱく含有量が7.5~10.5%です。薄力粉はたんぱく含有量が少なく(6.5~9.0%)、薄力粉はグルテンの力も弱くなります。
この性質の違いは、品種と関係があり、強力粉、薄力粉で原料小麦の品種は異なっています。強力粉となる硬質の小麦は気温が低く乾燥した土地に、薄力粉となる軟質の小麦は温度が高く湿った土地に生育するため、日本でとれる小麦のほとんどは中力粉、薄力粉になります。小麦粉の用途として、強力粉はパンやピザ、中華麺などに、中力粉はうどんやぎょうざの皮などに、薄力粉はお菓子や天ぷらなどに適しています。ちなみにアメリカでは「all purpose flour=万能粉」と呼ばれる中力粉が一般的です。
強力粉と薄力粉が分からなくなってしまった時、プロは触っただけでもちろんすぐに判りますが、粉をつかみ掌の中で軽く握ってみてください。薄力粉は左の写真の様に固まりますが、強力粉はホロホロと崩れてしまいます。これは粉の粒子が薄力粉の方が細かいことに起因します。これさえ知っていれば、強力粉と薄力粉の判別できますね。
薄力粉(はくりきこ)はタンパク質の割合が8.5%以下のものでケーキなどの菓子類・天ぷらに使われる。薄力粉は主にアメリカ産の軟質小麦を使用している。タンパク質の含有量を抑えれば抑えるほど繊細な仕上がりになるので、含有量を減らした、主に製菓に使われる超薄力粉も存在する。また、乾燥パスタ原料からの連想で誤解されがちなのであるが、卵を用いて生パスタを作る場合に使われるのは薄力粉である。英語圏の表記ではcake flourが薄力粉に近い。
軟質小麦:薄力粉の元となる澱粉粒と他の物質の繋がりが弱いので、製粉時ほぼ無傷で澱粉粒をばらばらにすることが出来るので粉は細かくなるが、澱粉粒が無傷なので吸水性は低くなります。
強力粉(きょうりきこ)はタンパク質の割合が12%以上のもので、パン・中華麺・学校給食で出てくるソフト麺等に使われる他、国産の一部乾燥パスタは粗挽きの強力粉を用いて作られる。強力粉は主にアメリカ・カナダ産の硬質小麦(パンコムギ)を使用している。焼くと硬い仕上がりになるので洋菓子には向かない。英語圈の分類ではbread flourが強力粉に近い。しかし、最近はクッキーも強力粉、パウンドケーキも強力粉のものがあります。強力粉のクッキーではざっくりになり、強力粉のパウンドケーキはキメのきゅっと詰まったかんじですが、しっとりした食感です。
硬質小麦:強力粉の元となる硬質小麦は澱粉粒と他の物質の繋がりが強いので、製粉時幾つかの澱粉は固まりのまま砕け粒は粗くなり、澱粉にも傷がつき吸水性は高くなります。
いかがでしたでしょうか?強力粉・薄力粉の謎、解けましたか?強力粉、薄力粉の性質の違いや用途の違いがあるのだということが分かりました。そして、強力粉、薄力粉それぞれ様々な食べ物に変化する事も分かりました。こういった知識が今後のお料理に役に立つ情報となればうれしいのですが。
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