2016/02/23
まなまき
アラビア語で「王様の野菜」という意味を持つモロヘイヤ。その栄養価の高さは、初めての栄養分析の時に、担当した分析官があまりの数値に間違ったのではないかと思ったほど。そんなモロヘイヤの正しいゆで方知ってますか?正しいゆで方を知って、栄養素を上手に取り入れよう!
モロヘイヤの正しいゆで方を見る前に、主な栄養素を見てみましょう。
カロテンは、老化の原因である活性酵素の働きを抑える効果があって、細胞の老化を遅らせ、血管や粘膜を丈夫にしてくれます。また、抗酸化作用によってガンを予防するのに効果的です。
主にホウレンソウなどの緑黄色野菜に含まれているカロテン。モロヘイヤはその中でもトップクラスの含有量なんだとか。活性酸素は最近よく聞かれるワードでもありますね。
きゅうりやスイカがに含まれていることが知られているカリウムですが、なんとモロヘイヤにも豊富に含まれているのです。また、モロヘイヤの中にはケルセチン(毛細血管を強くして血圧上昇を抑え、血流改善にも効果的)というフラボノイドも含まれているので、カリウムと合わせて動脈硬化の予防にはうってつけの野菜なんですね!
ムチンは、やまいもやオクラ、納豆、なめこなどにも多く含まれています。働きとしては、タンパク質の分解を促して消化吸収を助け、疲労を回復したり、血糖の急激な上昇を防ぎ糖尿病にも効き目をあらわします。
モロヘイヤを刻んだ時にねばねばしますよね。あのねばねばがムチンです。上記に加え、胃腸の粘膜を保護してくれるので、夏バテや風邪で弱った胃腸を守ってくれる効果もあります。また、コレステロールの除去や血糖値の急激な上昇を抑えてくれるとか。
カルシウムも豊富に含まれていて、その量なんとホウレンソウの9倍、ブロッコリーの10倍!!
ビタミンB群(B1、B2、B6)も豊富!疲労回復に◎
ビタミンEは野菜の中ではナンバー1の含有量を誇ります。抗酸化作用と血液の循環をよくしてくれるので、冷え性の方にもオススメです。
また、鉄と、その吸収を助けるビタミンCも豊富!貧血気味の方にも食べていただきたい野菜です。
それでは、さっそくモロヘイヤの正しいゆで方を見ていきましょう!
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~正しいゆで方 ①下処理
まずは、モロヘイヤをさっと洗い、茎と葉を分けます。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~正しいゆで方 ①下処理
まとめてついてる葉っぱも根元からちぎります。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~正しいゆで方 ①下処理
このように、茎と葉を分けます。葉っぱだけが食べられると思いきや、実は茎もとてもおいしいのです(※注意事項もありますので、後述するモロヘイヤの毒性をよく読んでください)。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~正しいゆで方 ①下処理
茎と葉を分けたら、茎の下から2/3ぐらいは固くて食べられないのを切って捨ててしまいます。残った茎は食べやすい大きさに切ります。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~正しいゆで方 ②ゆで方と時間
たくさんのお湯を沸かして、しっかりと塩気を感じる程度の塩を入れます。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~ゆで方 ②ゆで方と時間
沸騰したらモロヘイヤを投入するのですが、茎と葉っぱは火の通り方が違うので、分けて入れましょう。先に入れるのは、固い茎です。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~正しいゆで方 ②ゆで方と時間
茎を入れて40秒ほどたったら葉っぱを入れてさっとゆでます。だいたい20秒を目安にしてください。ことの時長くゆでてしまうと、どんどん栄養素がお湯に溶け込んでいってしまいますので要注意!
モロヘイヤの正しいゆで方・知識②~ゆで方 ②ゆで方と時間
モロヘイヤがゆであがったら、ザルにあげて水にとり、熱を取ります。
熱が取れたら水気をよくきって完了です!!
じゃがいも、たまねぎ、トマト、セロリ、イカ、マグロ
▶高血圧、動脈硬化、脳卒中を予防・治療する
たまねぎ、やまいも、大豆、牛乳、アナゴ
▶糖尿病を予防・治療する
しいたけ、昆布、牛乳、干しエビ、ホタテ貝
▶骨粗しょう症を予防する
ピーナッツ、きな粉、イカ、タコ、カキ、鶏レバー
▶貧血を予防する
また、ネバネバ食品同士も相性がよく、たとえば納豆や山芋・オクラなどの組み合わせでムチンの詩相乗効果も期待できるのでオススメです!
さて、それではオススメのモロヘイヤレシピをご紹介します。
4人分位
モロヘイヤ1/2袋
オクラ3本
ミョウガ3ケ
梅干し2ケ
鰹節2g
しょう油 3滴ほど
①ゆでたモロヘイヤとオクラ、ミョウガを細かく刻み、梅干しは種を取り除きます。
②①と鰹節をボウルに入れ、しょうゆで味を調えれば完成です!
モロヘイヤとオクラのネバネバと梅干しの酸味で、さっぱりと召し上がれる1品です。夏の食欲がないときにもオススメ!
3人分
モロヘイヤ1袋
☆あみ海老(桜えび)大さじ1
☆エクストラバージンオリーブオイル 小さじ1~2
☆醤油小さじ2
海苔1枚
ゆでたモロヘイヤをざく切り(もしくは細かく刻む)にし☆を和え、ちぎった海苔を加えて出来上がり!
ご飯の上に乗せて食べても美味しい!
2~3人分
モロヘイヤ1/2束
玉ねぎ1/4個
セロリ5㎝位
ニンニク 1かけ
生姜 1かけ
オリーブ油 適宜
お好きなスパイス(クミンシード・カルダモン・ターメリック・コリアンダーシードなど。なければカレー粉でもOK)少々
水400㏄
固形スープの素1個
塩こしょう少々
醤油小さじ1/2
レモン汁(お好みで)小さじ1
トマト(飾り用)適宜
①ゆでたモロヘイヤ・トマト以外の野菜をみじん切りにする。
②鍋にオリーブオイル・ニンニク・生姜・スパイスを入れて炒める。香りが出てきたら玉ねぎ・セロリを透明になるまで炒める。
③水を入れ、スープの素と塩コショウで味を調える。火を止める直前にモロヘイヤを入れ、最後にしょうゆとレモン汁を入れる。
④器に盛り、さいの目に切ったトマトを飾って出来上がり!
どこに毒性があるかというと、種。正確には熟した種子にかつて矢毒としても使用されていた成分が含まれています。
その成分は茎と若葉にも微量ながら含まれていると報告されています。市販されているモロヘイヤは若葉ではなく、成熟した葉ですので毒性はありません。
毒性と聞くとちょっとドキッとしてしまいますね。この毒は「ストロファンジン」というものなのですが、厚生省の分析によれば収穫期を迎えた若葉と茎からは検出されなかったそうです。
また、市販のものは、農家さんが栽培や出荷の際に気をつけてくれているのでスーパーなどで売っているものはほぼ安心なのだそうです。
モロヘイヤの正しいゆで方・知識⑤~毒性
これが、モロヘイヤの種とサヤ。収穫期を超えて完熟した種子や茎から「ステロファンジン」は見つかったそうです。
家庭菜園でも手軽に育てられると人気のモロヘイヤ。人間においての死亡例はまだ無いようですが、ちゃんとした知識を持って安全においしく食べたいものです!
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局