背脂ラーメンとは何か。ご当地ラーメンから背脂ラーメン代表店まで
2016/06/22
hanjuku_h
ラーメンというと一昔まで日本のB級グルメでした。そのラーメンが近年、世界的なブームで大注目を集めています!世界のグルメラーメンとは一体どのようなものか、今回は、米国のグルメブームはここから始まる、西海岸海のグルメラーメン最新事情を現地よりお伝えします!
「俺ん家ラーメン」は日本人オーナーによる経営で、メニュはフラッグシップである背脂のきいた俺の家ラーメン(上記写真)、醤油ラーメン、塩ラーメン、俺のつけ麺と豊富なライアンアップ。お値段は$11(約1200円)〜$15(約1700円)とお手頃。日本の感覚だと少し驚くかもしれませんが、物価の高いサンフランシスコでは当たり前です。
1時間待ちも同店のラーメンを味わいたいグルメで連日賑わいます。ベイエリアのラーメン店として殿堂入りしたと言ってもいいでしょう。
日系駐在家族が食料品を買い付ける日系スーパーマーケットの一角に店を構えるため、便利もよく、驚くような良心的価格($8〜$14)は、日本人だけでなく現地のグルメを唸らせます。非常に一貫性があるという評価が高いラーメン店で、同店もグルメたちによる行列で、30分以上待ちが常識です。
昨年、サンフランシスコのダウンタウンに堂々とオープンしたのが居酒屋「PABU」。Mina Groupを創設し、18のコンセプトレストラン2つのミシュラン星を持つシェフ•マイケル•ミーナが、日本人シェフ•ケン•トミナガとコラボし、居酒屋をオープンするという噂が出回ってからは、サンフランシスコのグルメたちは首を長くして待っていました。
「PABU」は昼間は「The Ramen Bar」としてカジュアルなラーメンを提供します。カリフォルニアの食材と料理の哲学、そして日本の調理技術を上手くアレンジしたもので、おなじみのとんこつ醤油ラーメン($14)や、東京スタイルラーメン($13)から、ショウガチキンラーメン($12)、エビと蟹のラーメン($16)など。ベジタリアンやヴィーガンの多いサンフランシスコの土地柄、きのこの豆乳ラーメン($12)もメニュに揃います。
ベイブリッジを渡った先のバークレー市のキャンパスヴィレッジには、グルメの間で根強い人気を誇る焼き鳥店「IPPUKU」があります。同店の隠れメニュ、鶏ガララーメンが美味しい!焼き鳥専門店だけあって、各パーツをじっくり煮込んでできた透明感のある鶏ガラスープのラーメンは、ささみと東京ネギのシンプルなトッピングのグルメラーメンです。
一昨年オープンした「Iyasare」では、ランチでもディナーでもラーメンを頂くことが出来ます。仙台味噌ラーメン($13)、チャーシュー味噌ラーメン($16)、ベジタリアン醤油ラーメン($12)と、仙台味噌に焦点をあてたあっさりしたラーメンを求めるグルメたちで賑わいます。当初はラーメンの種類も知らなかった自称ラーメングルメのアメリカ人も最近では、バラエティを求めているのでしょう。
先日、ワインカントリー•ナパバレーに初の居酒屋がオープンしました。評価の高い南イタリアンレストラン「Oenotri」でエグゼクティブシェフとして長年活躍後、様々な場所を旅行し、日本食、特にカジュアルな居酒屋にインスピレーションを受けたというシェフ•カーティス。焼き鳥や唐揚げは当然のことながら、彼はナパのグルメたちのためにラーメンもメニューに盛り込みました。
醤油ラーメン($15)と広東風鶏パイタンラーメン($16)の2種は、ローカルの旬な食材をハイライトした日本の伝統的なラーメンとは少し違いします。今春はアスパラガスやエンドウ豆、コールラビがラーメンのトッピングとして利用されます。今最もホットでヒップなニューレストランとして、ワイン片手にナパの地元のグルメたちで日々満席が続きます。
ナパから北へ1時間弱のセバストポルはまだまだワインカントリーの一部とした農業区域です。そこにどこからともなく現れて、素晴らしいクオリティーのグルメラーメンを届けるのが「GAIJIN RAMEN」。そうです、外人ラーメン。麺も昨年から自家製に切り替え、グルメにこだわります。醤油ラーメン($15)、椎茸味噌ラーメン(ベジタリアン $15)、そしてスパイシー担々麺($15)が非常に人気です。
元々ビール醸造をしていたオーナーシェフの2人は、酵母細菌の科学とアートにも関心があるようで、乳酸発酵の日本の漬物も自家製にこだわります。農業区域だけあって、新鮮な地元のオーガニック野菜は、旬を大事にする地元のグルメたちにとって一番のごちそうで、重くなりがちなラーメンにフレッシュ感を演出してくれます。
米国西海岸では、冷めやらぬラーメンブームの中、日本にあるラーメン店のラーメンを食べてみたいという声がグルメたちの間でささやかにそして確実に膨らんでいきました。その結果、日系スーパーのフードコートを貸し切ったり、日本街の道路を閉鎖するなどして、日本からラーメン店が出張し、数日間のラーメンフェスティバルやフェアが各地で開催され、多くのグルメ訪問者で賑わいます。
1日に何種類ものラーメンを食べ歩き比べるラーメングルメたちは、どれだけ食べても飽きないようです。こういったグルメラーメンの催しは、西海岸だけでなく、ラスベガスやニューヨークでも行われます。
いかがだったでしょうか?米国西海岸ではまだまだグルメラーメンブームは続く模様です。Lucky PeachやBon Apetitを初めとする多くの雑誌でもグルメラーメンの特集を多く見かけます(上記写真はLucky Peachの日本地域別ラーメン入門特集)。All in One Bowl - ひとつのどんぶりにすべてが入ったラーメンは、その手軽に食べられる便利さと、Confort Food(何かしら幸福感を感じるシンプルな食)として多くのグルメアメリカ人に受け入れられたのですね。
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