缶詰の賞味期限は気にしていますか？わかれば納得！缶詰の賞味期限

缶詰のフタに書かれている数字が、その缶詰の賞味期限です。賞味期限とは、その日付までは「おいしく食べられる」ことの保証であって、期限を過ぎたら食べられないということではありません。製造してから常温でおよそ3年間の長期にわたり保存ができ、美味しく食べられるのが缶詰の特徴です。

缶詰の賞味期限は、「缶詰がおいしく食べられる」期限として各メーカーが決定しています。品質（微生物検査・理化学試験）とおいしさ（官能検査・色調検査）の検査を行い、未開封で保存していればおいしさを保証できる期間として設定しています。缶詰に「消費期限」（食べても安全な期限）は設けられていませんが、味や風味が落ちたり、食感が悪くなったりの品質の低下はおこります。海外から輸入缶詰にも賞味期限の設定は義務付けられています。

缶詰の賞味期限は製造日からおよそ3年ですが、種類によって賞味期限には少し差があるようです。水産、畜肉缶詰は賞味期限は36カ月、果実、野菜缶詰は24～36カ月と、種類によって１年ほど短い設定の物もありますので注意しましょう。

缶詰の賞味期限は美味しく食べられる期間の保証ですから、切れたら食べられなくなるわけではありません。そもそも、缶詰には「消費期限」はなく、正しい保存状態であれば、安全性や衛生面には問題はなく、中身は食べられなくなりません。しかし、賞味期限が切れた缶詰は、味や風味が低下していくので、早めに消費することをおすすめします。

賞味期限が過ぎた缶詰を食べる際には缶の状態をチェックしましょう。錆びついて腐食していないか。フタや容器がふくらんでいないか。フタを指で押すとペコペコとへこまないか。このような状態になっていたら缶の中に微生物が侵入している可能性があります。微生物の侵入した缶詰は腐敗が進んでいますので食べられません。廃棄しましょう。

賞味期限が切れた缶詰を食べる時は、缶の状態がきれいだとしても、開封して中の状態もチェックしましょう。風味や味が低下しているだけならば食べられますが、微生物が侵入した缶詰は腐敗が進んでいるので「臭い」がします。廃棄しましょう。

高温多湿な場所での長期保存は品質の低下を招きやすく、賞味期限内でも缶の状態が悪くなり、中身に影響を及ぼします。直射日光のあたる場所や湿気のこもりがちな場所を避け、温度変化の比較的少ない場所に保存しましょう。特に、非常食として長期間保管する場合は注意してください。

非常食として缶詰を保存しているという家庭も多いでしょう。しまい込んだ非常食は定期的に点検しないと、いざという時に賞味期限切れで食べられないこともありそうです。しかし、点検は忘れてしまいがち。そこで、近年注目されている備蓄方法が「ローリングストック」。普段使いできる食品を多めに買って、日常的に消費しながら、備蓄を兼ねるというものです。常に目に触れる所に食品を置くので、賞味期限も数も管理がしやすくて便利です。しまい込むことがなく、常に賞味期限の短い物から消費できるので、缶詰の保管にもおすすめの方法です。

缶詰を使った料理を覚えて、普段の食事に活用しましょう。缶詰料理のレパートリーが増えればローリングストックも上手くいきますし、賞味期限の近づいた缶詰の消費も進みます。

さばの水煮缶で、簡単、手間いらずのドライカレーが作れます。栄養面でもおすすめのアレンジ料理です。和食でいただくのもいいですが、賞味期限の近づいたさば缶で、一味違った料理を試してみるのはいかがでしょう。

そのまま食べても美味しい焼き鳥の缶詰で、アレンジ料理を作りましょう。焼き鳥の缶詰を入れるだけで本格的な味の炊き込みご飯が出来上がります。賞味期限が近づいていなくても作って食べたい料理です。

さんまの缶詰だけあればできるパスタの簡単レシピです。使うのはさんまの缶詰だけなのに、美味しいパスタが出来上がります。さんまの缶詰の賞味期限を気にすることもなく、我が家の定番のパスタになって、どんどん消費してしまいそう。お試しください。

意外と知らない缶詰の賞味期限を理解すれば、缶詰を上手に使いこなせます。安価で、便利で、美味しい缶詰を上手に保存して、賞味期限に振り回されずに、美味しく、賢くいただきましょう。缶詰料理のレパートリーが増えたら、さらに、缶詰の賞味期限が気にならなくなりますね。お試しください。